
Image:Avatr
| アバター、未来的フラッグシップをミュンヘンで公開 |
中国の新興EVブランドが続々と欧州へと侵攻中
中国のEVメーカー、アバター(Avatr)がミュンヘンモーターショーにて「Vision Xpectra」コンセプトを発表。※エクスペクトラ、あるいはスペクトラと読ませるのだと思われる
これはフルサイズのラグジュアリーセダンで、ロールス・ロイス・ファントムや紅旗H9を凌ぐ巨体を誇りますが、四人乗りキャビンを持ち、派手すぎないものの圧倒的な存在感を放っています。
なお、中国では「大きなクルマ」が好まれる傾向にあり、実際にこれまでにも巨大なサルーンやミニバンが数多く発表されていますが、そんな中でもこのVision Xpectraは「ひときわ大きな」クルマです。
- 全長:5,843mm
- 全幅:2,132mm
- 全高:1,405mm
- ホイールベース:3,450mm
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「ミュンヘンにて公開された」ことの意義は非常に大きい
そして注目すべきは、このクルマが中国のモーターショーではなく、メルセデス・ベンツやBMWのお膝元である「ミュンヘン」モーターショーにて公開されたということで、これはアバターによる宣戦布告と捕らえていいのかもしれません。
欧州では「中国製の安価なEV」が流入することで既存の欧州自動車メーカーが大きな打撃を受けていると報じられていますが、直近だとシャオミSU7 ウルトラのようなハイパフォーマンスEV、そしていくつかの「超高級EV」が欧州市場での展開を視野に入れた行動を取っており、今後欧州では「普及価格帯」のみではなく、様々なジャンルにおいて中国からの脅威に備える必要がありそうですね。
Image:Avatr
未来的デザインと先進的インテリア
Vision Xspectraはアバターが掲げる「感情知能を備えた車両」のコンセプトを体現。
- 「Bピラーなし」大型観音開きドアを装備
- 四人乗りキャビンはダイナミックアンビエントライト、エアバッグのようなヘッドレスト、透明ディスプレイを装備
- ドアとダッシュボードが連動する”ラメラ彫刻”
- ダッシュボード中央の“Vortex”に「生きたAI」が搭載され、乗員との双方向の会話が可能
- センターコンソールの“Cortex”によってタッチ・ジェスチャー操作が可能
- インテリアに合わせたシャンパングラスやキャリーオンアクセサリーも用意
デザインは「ソリッドな外装とソフトな内装」をテーマに、分割LEDライトや彫刻的な形状を持つバンパー、オーバーサイズホイール、広いガラスルーフを採用するほか、プリズムガラスが内部から温かく光を放ち、未来的な印象を強調しすることに。
Image:Avatr
技術とパワートレインについて
現時点では正式なパワートレインや性能は未発表ですが、アバターの既存モデルは以下の要素を持っています。
- フル電動(BEV)およびレンジエクステンダー搭載モデル
- 長安(Changan)プラットフォーム
- CATL製バッテリー
- ファーウェイ技術搭載
アバターによれば、Vision Xpectra自体は量産予定はないといい、将来のアバター各車のデザイン言語を示す旗艦コンセプトとして位置付けられており、つまるところこのコンセプトカーに用いられたディティールが「今後、幅広いアバターのクルマ」に用いられるということになりそうですね。
アバターの今後
現在のアバターラインアップは、Tesla対抗の06 / 07と大型モデルの12 / 11の計4モデル。
しかし、2030年までに17以上の新型車を投入予定とされ、ブランドのプレミアムEV市場での拡大が期待されている状況です。
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参照:Avatr