
Image:Ferrari
| フェラーリF1とS.ペルグリーノが公式パートナーに:イタリアの卓越性を世界に発信する新たな挑戦 |
フェラーリはパートナーシップを拡大
スクーデリア・フェラーリHPが「イタリアを代表する高級スパークリングウォーター”S.ペルグリーノ”と、新たな長期的公式パートナーシップを締結した」と発表。
これは単なるスポンサーシップではなく、「本物のイタリアン・スピリット」を共有する二大ブランドがレース、ライフスタイル、カルチャーを融合させて次世代にアプローチするための壮大な協業であり、ここでその戦略的背景、そしてぼくらファンが期待できる「体験」の可能性を見てみましょう。
フェラーリ×S.ペルグリーノ提携の3つの核心
- 「本物のイタリア」同士の共鳴:卓越した技術、職人技、美への追求という、両ブランドのDNAが完全に一致
- 次世代ファン開拓が目的:F1という舞台だけでなく、デジタルコンテンツや没入型体験を通じ、若い世代へのリーチを強化
- 「体験」の商品化へ:フェラーリ・チェントロ・スティーレ(デザイン部門)によるコラボ商品の開発が予定され、ファンが「所有」できる形に
ブランド戦略の妙。「パフォーマンスの追求」と「日常の祝祭」の交点
なぜ「S.ペルグリーノ」なのか? 共通する「イタリアン・スピリット」
フェラーリのロレンツォ・ジョルジェッティ最高収益責任者は「イタリアンスピリット」を「職人技、美、そして絶え間ない改善への追求が融合した、創造と生き方」と定義し、S.ペルグリーノにその同じ精神を見出したとコメントしています。
- フェラーリ:レースで勝つため、1秒、1グラムを削る究極の「パフォーマンスの追求」
- S.ペルグリーノ:一口の水に、自然の恵みと洗練された味わいを詰め込む「日常の瞬間の祝祭化」
一見、無関係に見える両者ではありますが、「普通を非凡に昇華させる」という哲学で完全に一致しており、フェラーリがサーキットで「走る芸術」を追求するように、S.ペルグリーノは食卓で「飲む芸術」を提供する存在。
この提携は、両者のブランドストーリーを互いに高め合うという理想的なシナジーを生み出すこととなりそうです。
次世代へのアプローチ:F1と「フェラーリ・チャレンジ」の二段構え
このパートナーシップは、F1世界選手権というグローバルなメインステージに加え、1993年に始まったワンメイクシリーズ「フェラーリ・チャレンジ トロフェオ・ピレリ」もまた重要な舞台となり、こちらはより多くの顧客や若手ドライバーが参加する「フェラーリの鼓動を身近に感じられる」シリーズです。
ここでの展開により、F1の頂点の輝きとフェラーリコミュニティの熱気の両方にS.ペルグリーノのブランドを浸透させることが可能となるわけですね。
今後の展開とファンが期待できること
予想される協業の具体例
| 領域 | 期待される取り組み内容 |
|---|---|
| 商品・グッズ | フェラーリ チェントロ・スティーレ監修の限定ボトルデザイン、コラボレーショングッズ(タンブラー、ウェアなど)の展開 |
| デジタルコンテンツ | ドライバーやチーム関係者へのインタビュー、レース前後の「特別な瞬間」を捉えた映像コンテンツの共同制作 |
| 没入型体験 | レース観戦会やパドックツアーと連動した特別なテイスティングイベント、モータースポーツと食を融合した高級イベントの開催 |
| サーキットでの演出 | ピットレーンやチームハウス内でのS.ペルグリーノの提供、VIPゲスト向け特別コンテンツの一部としての組み込み |
市場における位置付け:F1スポンサーシップの新しい形
従来のF1スポンサーシップでは、チームへの資金提供と引き換えに「車体やユニフォームへのロゴ掲出を行うこと」が主流でしたが、今回の提携はそれを超えて「ブランド同士の物語の共創」 に重点を置いています。
特に「デザイン部門を巻き込んだ商品開発」を明言している点は単なる広告ではなく、ファンが実際に手に取り、体験できる「新しい価値」の創造を目指す積極的な姿勢を示すもの。
これは、フェラーリが近年力を入れる「ライフスタイルブランド」としての側面を、F1チームと連動させて強化する動きとも一致しており、S.ペルグリーノというフェラーリのクルマに親しみがない層に対しても訴求できる高級消費財ブランドと組むことでブランドの門戸を、より広く、しかし品位を保ちながら開くという巧妙な戦略が見て取れます。
結論:レースの勝敗だけでない、フェラーリの「次の100年」への布石
このパートナーシップの発表は、スクーデリア・フェラーリHPが、レースにおける「パフォーマンス」の追求と並行して、「文化的影響力」の拡大に本格的に取り組んでいることを示す明確なシグナルでもあり、単に資金調達のためではなく、「イタリアン・スピリット」を体現する真のパートナーを選び、共に未来のファンを育て、新しい体験をデザインしていく。
これは、F1が単なるモータースポーツの頂点を超え、グローバルなカルチャー・プラットフォームへと進化している現状をフェラーリがいち早く具現化した事例とも言えるもの。
2026年の新規格を前にして、チームの戦闘力向上への期待と同時に「ブランド体験の進化」からも目が離せず、次のイタリアGPやモナコGPでは、ピットレーンでS.ペルグリーノの緑のボトルが輝き、それがフェラーリの「赤」とともに、新しい時代の「イタリアの美しさ」を象徴する光景となるかもしれませんね。
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