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| とにかく最近の中国車は「記録づくし」である |
この記事のポイント
- 世界No.1の空力性能: 量産SUVとして世界最小のCd値0.217を記録(中国自動車技術研究センター認定)
- 驚異のエネルギー効率: 空力改善と走行抵抗の低減により、電費効率が業界平均より3.44%向上
- 強豪を圧倒: テスラ「モデルY」やシャオミ「YU7」の数値を上回る数値を実現
空気抵抗はEVにとって最大の敵であるとされ、よってこの分野でいかに優れた数値を示すことができるかが「セールス」にも大きく響きます。
そして今回、車高が高く不利なはずのSUVカテゴリーにおいて、ファーウェイと奇瑞汽車(Chery)によって共同展開されるブランド「Luxeed」より発売されている「R7」がセダンに匹敵する驚異的な数値を叩き出し、さらにこの「0.217」という数字が「SUVにおいて、世界で最も低い数値として公式に記録された」という発表がなされています。
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なお、ここ最近の中国では「記録」にこだわるケースが増えているように感じますが、それは「あまりに中国ではEVブランドが多すぎて、何らかの記録を達せしないと誰からも注目されない」からなのかもしれません。
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なぜSUVで「0.217」が可能なのか→20以上の空力デバイス投入によって成し遂げる
通常、SUVは前面投影面積が大きいため、Cd値を下げるのは至難の業です。
しかしこのLuxeed R7では、20種類以上の空力最適化機能を組み合わせることでこの課題を克服したといい・・・。
- アクティブ・グリル・シャッター(AGS): 速度や冷却状況に応じてグリルを自動開閉し高速走行時の抵抗を最小化
- 3D曲面ウィンドディフレクター: 前輪付近の気流を整え、タイヤによる空気の乱れを抑制
- 流線型のダックテール: クーペスタイルのリアエンドに統合されたスポイラーが、後方の気流をスムーズに引き剥がす
- 徹底したフラットアンダーボディ: 車体底面を完全に覆うことで床下の空気の流れを最適化
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Luxeed R7「Ultra」主要スペック・競合比較
なお、今回世界記録を樹立したのは4輪駆動を搭載した最上位モデル「Ultra」バージョンだといい、この「Ultra」は上記のエアロデバイスをすべて備える「全部入り」ということに。
そしてこの「Ultra(ウルトラ)」はシャオミがSU7の最上位モデルに用いたグレード名ではありますが、このR7もこの名を採用するあたり、もはやベンチマークが日米欧の自動車メーカーやクルマから、中国のメーカーやクルマに移ったことを意味しているようにも思います。
主要スペック一覧
| 項目 | Luxeed R7 Pure Electric Ultra |
| 空気抵抗係数 (Cd値) | 0.217 (SUV世界記録) |
| 最高出力 | 365kW (496PS) / デュアルモーターAWD |
| 0-100km/h加速 | 3.9秒 |
| バッテリー容量 | 100kWh (三元系リチウム) |
| CLTC航続距離 | 最大736km |
| 急速充電 | 800Vプラットフォーム対応(15分で30-80%) |
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競合他社とのCd値比較
| 車種 | ボディタイプ | Cd値 |
| Luxeed R7 | SUV (Coupe) | 0.217 |
| Tesla Model Y (Juniper) | SUV | 0.220 |
| Onvo L60 (NIO) | SUV | 0.229 |
| Xiaomi YU7 | SUV | 0.245 |
| Xiaomi SU7 | セダン | 0.195 |
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Cd値の低下は「航続距離」をどれだけ伸ばす?
今回のテストでは、単なるCd値の測定だけでなく、駆動系の抵抗やタイヤの転がり抵抗も同時に評価されており、中国自動車技術研究センター(CAERI)の認定によると、Luxeed R7のエネルギー消費量は業界平均より3.44%低いという結果が出ています。
「たった3%」と思うかもしれませんが、航続距離800kmの車であれば約27km分に相当し、これは、バッテリー容量を増やさずに「デザインとエンジニアリングだけで」手に入れたボーナスのようなもので、それと同時に重量と価格を抑えることが可能になったということを意味しているわけですね。
結論:ファーウェイの「技術力」がSUVの定義を書き換える
Luxeed R7の達成した0.217という数字は単なるスペック自慢ではなく、それは「SUVは電費が悪い」というこれまでの常識を覆し、大容量バッテリーに頼らずとも長距離走行を可能にする新たな道を示すもの。
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ファーウェイのOS(HarmonyOS 4)や自動運転技術(ADS 3.0)に加え、世界トップの空力性能を手に入れたR7。
テスラ・モデルYの牙城を崩す最も有力な刺客となることは間違いなく、パワーや加速に次ぐ、新たなる分野での「競争」に向けて先陣を切る存在となりそうですね。
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