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| そのルックスは「より内燃機関に近く」変身 |
「未来」よりもメルセデス・ベンツらしい威厳を備えたスタイルに
メルセデス・ベンツのフラッグシップEV「EQS」が大幅なアップデートを発表。
これまで以上に「賢く」、そして「遠くへ」走れる一台へと生まれ変わり、先般よりアナウンスされたステア・バイ・ワイヤが備わったことが大きな特徴ではありますが、メルセデス・ベンツは直近で発表したニューモデル(SクラスやGLC)に比較するとメディア向けに用意した材料(画像や動画)が非常に少なく、正直「このEQSにはあまり期待しないんじゃないか・・・」と感じさせるところも。
この記事の要約(3つのポイント)
- 航続距離が大幅アップ: バッテリー容量の拡大により、さらに長距離のドライブが可能に
- 伝統の復活: ボンネット上に輝く「スリーポインテッドスター」のマスコットが選択可能に
- 知能の極致: MBUXハイパースクリーンをはじめとする最新AI技術が、かつてない快適さを提供

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期待を超えてきた「新型EQS」の全貌
メルセデス・ベンツの電動化戦略の象徴であるEQS。
今回ユーザーの声を反映した大幅な改良を受けており、これまでの先進的なワンボウ(弓なり)フォルムは継承しつつ、フロントフェイスにはメルセデスの伝統を感じさせるディテールが復活することで「ナスのような」と揶揄されたスタイリングから脱却することに。
さらには最新のエネルギー管理システムを搭載することで、EVの弱点とされた「冬場の航続距離」や「電力効率」についても”さらなる次元”へと引き上げられています。

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スペックと主要な進化点
まず、新型EQSの特筆すべきアップデート内容(概要)は以下の通り。
新型EQS 主要スペック・変更点一覧
| 項目 | 詳細・アップデート内容 |
| バッテリー容量 | 108.4kWhから118kWhへ拡大 |
| 最大航続距離 | 最大約800km(WLTP基準、モデルによる) |
| フロントデザイン | 伝統的な直立型エンブレム(フードマスコット)を選択可能 |
| リアシートの進化 | 「エグゼクティブ・コンソール」によるファーストクラス並みの快適性 |
| 標準装備 | MBUXハイパースクリーンが全車標準へ(地域による) |
| 新機能 | 熱管理システム(ヒートポンプ)の最適化による効率向上 |

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市場での位置付け:ライバルを圧倒する「インテリジェンス」
新型EQSが狙うのは、テスラ・モデルSやBMW i7がひしめく高級EV市場の頂点で、しかし、メルセデスが強調するのは加速性能ではなく・・・。
「Sクラス」に相応しいホスピタリティ
今回の改良では、後部座席の快適性が大幅に向上。最大38度までリクライニング可能なシートや首・肩を温めるヒーター機能など、まさに「動くリビングルーム」としての価値を磨き上げています。
テクノロジーによる「賢さ」
学習型AIを搭載したMBUX(メルセデス・ベンツ ユーザー エクスペリエンス)は、ドライバーの好みを先回りして提案。ナビゲーション、エンターテインメント、車両設定がストレスなく融合しています。

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そして内装・機能における目玉は「ステア・バイ・ワイヤ」で、オプション装備ながらもこれによって「メルセデス・ベンツは、ステア・バイ・ワイヤ技術を搭載した量産車を提供する初のドイツ自動車メーカー」に。
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メルセデス・ベンツによると以下の特徴がアナウンスされています。
- まったく新しいステアリングフィールは独自の体験をもたらし、日常の運転において多くの利点を提供。操縦性が向上する一方、取り回しや駐車はさらに容易になり、操作に必要な力がさらに軽減され、ステアリングホイールの握り直しが不要になる
- これまで路面の凹凸によって生じ、ステアリングホイールを通じてドライバーに伝わっていた不要な振動が完全に除去。それでも正確で直感的な操舵感は維持され、新た恣意デザインによって室内空間が広く感じられ、ドライバーディスプレイの視認性が向上し、乗り降りも容易に
- 高い安全基準に基づき、高精度センサーと強力な制御ユニットに加え、冗長化されたシステム構成を採用。2系統の信号経路を持つことで常に操舵機能が確保されるようになっており、万が一故障が発生した場合でも後輪操舵およびESPによる車輪ごとのブレーキ制御によって横方向の制御が可能となる

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結論:EQSは「高級なEV」から「最高のメルセデス・ベンツ」になった
今回のアップデートで最も注目すべきは、メルセデス・ベンツが「伝統」と「革新」を完璧に融合させた点。
先進的なEV性能を誇りながらも、フロントにそびえ立つスリーポインテッドスターは、ブランドの誇りと信頼の証でもあり、「電気自動車だからEQSを選ぶ」のではなく、「最高のクルマを求めたらEQSだった」——そう思わせる完成度に到達しているというわけですね。※ここ最近のメルセデス・ベンツは「立体スリーポインテッドスター」を相次ぎ(ニューモデルにて)復活させている
EV選びの基準が変わる「ヒートポンプ」の重要性
そし「地味に効く」のが今回EQSが強化した「ヒートポンプ」の役割です。
多くのEVが冬場に航続距離を落とす中、EQSは駆動系から出る廃熱を利用して車内を効率よく温めまるといい、これによって冬場の走行可能距離が大幅に改善されているのだそう。
これからのEV選びは、バッテリーの大きさだけでなく、こうした「エネルギーをいかに賢く使い回すか」という知能(サーマルマネジメント)が重要なポイントとなりそうですね。

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