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ランボルギーニ・ウラカンのシートの座り心地は?その印象やドラポジを述べてみる

2017/05/27

先日、ランボルギーニ・ウラカンのシートについて尋ねられる機会があったので、ここでウラカンのシートについて記載してみたいと思います。
ウラカンのシートはけっこう「薄く」、人によってはこれがちょっと「合わない」模様。
なぜウラカンのシートが薄いのかということですが、それは「ウラカンの車高が低いから」だとぼくは考えています。
ウラカンの車高が低いのは当たり前じゃない、と思うかもしれませんが、ここでちょっと他の車と比較してみましょう。

ランボルギーニ・ウラカン・・・1165ミリ
フェラーリ488GTB・・・1213ミリ
マクラーレン720S・・・1196ミリ
アウディR8・・・1249ミリ
ホンダNSX・・・1215ミリ

一見すると同じように低く見えるフェラーリ488GTBとウラカンですが、なんと数字上では「5センチくらい」ウラカンの方が低いということに。
これはデザイナーのフィリッポ・ペリーニ氏によると、ウラカンにおいて「利便性よりもデザイン」を優先させたため。
利便性を重視する販売現場からは(フェラーリ488GTB同様に)「あと車高を5センチ高くして」という声があったものの、フィリッポ・ペリーニ氏は断固これを拒否し、現在の車高となっています。

ただ、この車高を実現するのはけっこう難しく(最低地上高は法規上一定の数値を確保しなくてはならない)、限られた室内高の中にシートを詰め込み、そこにドライバーを座らせる必要があるわけです。

となると当然「頭上スペース」の問題が出てきて、それを確保するには「可能な限りシート座面を下げる」より他はなく、従ってシート座面が結果的に「薄く」なってしまったのでは、とぼくは考えています(ランボルギーニからの公式見解ではありませんが、当たらず共遠からずでは、と思う)。
そのためウラカンのシートは座った時に「体が沈み込む」ほどのクッション性(クッションの厚み)を確保できず、そのためにシートが硬く感じるのでは、ということですね。

加えてもう一つシートを硬く感じる理由としては、シートに使用される「レザー」。
イタリア車に使用されるレザー、特に高価な車になればなるほどレザーが分厚く硬くなるようという印象をぼくは持っており、これはイタリアの家具にも共通することかもしれません。
加えて分厚いクッションを持つ車や家具でも反発力が高いものが多く(パンパンに張っている)、イタリアの椅子は基本的に「硬く反発力がある」ようには思います。

一方でイギリスの車や家具はレザーが薄くて柔らかく、比較的体が沈み込むようなクッションの柔らかさを持っているように認識しており、ドイツ車はその中間くらいでは、という印象。

ウラカンのシート及びレザーもその例に漏れずイタリア的ということですが、ガヤルドに5年くらい乗った経験から言うと、ガヤルドも同じように分厚いレザー、硬いシートを持っていたものの、乗っているうちに「レザーが伸びて」体に馴染んできたように思います(実際目で見ても伸びていた)。
つまりイタリア車のシート、イタリアの家具というのは「長期間使用することを前提に」「使用しているうちに体に馴染むように」作られている可能性があり、ウラカンもそのうちレザーが伸びてちょうどよくなるのだろう、と考えています。

Lamborghini Huracan ランボルギーニ ウラカン

なおウラカンはオプションでシート素材に「アルカンターラ(205,416円)」も選ぶことができますが、レザーに比べるとアルカンターラの方が柔らかく、まだ座り心地が良いようには感じます。
かつ、起毛処理が施されているので体が滑らず、こちらの方がしっくりくる、という人も多い模様。
ただ、これは人工素材なのでレザーのように「使用しているうちに馴染む(伸びる)」ことはなく、どちらが良いか悩んでいる人はできれば両方とも実際に座ってみることをお勧めしたいところです。

加えて、この硬いシートに座って「疲れないか?」と追うことですが、背もたれが比較的立った状態だとお尻に体重の多くががかかって長時間のドライブだとお尻が痛くなることがありますが、背もたれを比較的倒し気味にして背中にも体重を分散させるようにするとかなり快適に座ることができる模様。
この「ベストポジション」を見つけるには結構時間がかかり、そして時間の経過とともに「だんだんシートバックが寝た角度になってくる」のですが、このあたりはガヤルドでも同じだったなあ、と思うところ。

ウラカンは(トランスミッションがデュルクラッチなので)クラッチを踏む必要がなく、足はアクセルとブレーキだけ踏めば良いので、比較的ドライビングポジションを自由に取る(シートを後ろに下げる)ことが可能。
手のほうはステアリングホイールとパドルだけ操作できれば良く(ウインカーもステアリングホイール上で操作)、かつ後方の確認もミラーのみで行うことになるため、一旦シートに腰を下ろすと「体を動かす必要がない(体を捻って後方確認することもない)」ので、一般的な車とはちょっと違うドラポジになる、とは考えています。

もう一つシートについてですが、ウラカンには「スポーツシート(702,756円)」を選択でき、これは見た目「さらに薄くて座り心地が悪そう」に思えるものの、体に「ぴったりフィット」する構造になっており、もしかすると純正シートよりも座り心地が良いかもしれない、と思うことも。

いずれにせよ、このあたりは体型や体重によって大きく印象が変わるところであり、やはり実際に座って素材や形状などを決めるのが一番良さそうですね。

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