| 当時はこういった「未来っぽくもあるがレトロな」デザインが流行っていたようだ |
フォードにはぜひ「コブラ」後継モデルを発売して欲しい
さて、シェルビー・コブラ後継モデルとして発売される可能性のあった「フォード・シェルビー・コブラ・コンセプト(2004年、通称デイジー)」が競売に登場することに。
このクルマはコンセプトモデルながらも実走が可能で、アメリカではかなり高い知名度を誇るのだそう。
開発にはキャロル・シェルビー本人も
そして特筆すべきは、このフォード・シェルビー・コブラ・コンセプトの開発にはキャロル・シェルビー本人も携わったということで、そのほかには元フォードの製品開発担当副社長クリス・セオドア、製品デザイン担当グループ副社長J・メイズも参画したと紹介されています。
フォード・シェルビー・コブラ・コンセプトの車体構造はちょっと変わっており、「特注のビレットアルミニウム製フロント構造を採用した、オールアルミニウム製のスペースフレームシャシー」。
さらにはフォードGT(2005年)と同じフロント/リア独立懸架式サスペンションを採用し、四輪にはブレンボ製のブレーキを装備し、特注の7本スポークBBS製ホイールを装着しています。
エンジンはドライサンプ方式の6.4リッターアルミニウム製V10、最高出力は605PS。
トランスミッションもまたフォードGTと同じリカルド製6速を採用し、レイアウトは「トランスアクスル」。
フォード・シェルビー・コブラ・コンセプトのインテリアはこうなっている
そしてフォード・シェルビー・コブラ・コンセプトのインテリアはこんな感じ。
フォードっぽくもあり、シェルビーっぽくもあるブルーのシートが目を引きます。
エクステリアそしてエンジンヘッドカバー同様に未来的な印象ですね。
なお、現在このクルマを所有するのはクリス・セオドア氏だとされ、つまりは開発者本人によって大事に保管されていたということになりそう。
さらには2003年12月、開発段階において、キャロル・シェルビー自身がカリフォルニア州のアーウィンデール・スピードウェイで行われたメディアイベントにて、150マイル(約241km)にて走行したという記録も残り、さらには公道走行も可能とのことなので、競売では相当な高値をつけることになるものと思われます。
2000年代はじめ、アメリカではこういったデザインが流行っていた
なお、この時代のコンセプトカーを見ていると、こういった未来っぽいようなレトロっぽいようなデザインが流行っていたようで、初代フォードGT(2005年)も、このフォード・シェルビー・コブラ・コンセプトとよく似た雰囲気のインテリアを持っています(その外観からは余り想像できないが)。
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そして2003年のマツダによるコンセプトカー「IBUKI(息吹)」もおなじ路線だと言っていいのかも。
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なお、こういった当時のトレンドは1998年発表のアウディTTの影響が多分にあるものと思われ、その丸さやメタルパーツの使い方が他メーカーに影響を及ぼしたのだと考えています。
参考までに、アウディは2000年に「ローゼマイヤー」なる、これまたレトロなのか未来なのかわからないコンセプトカー(エンジンは8リッターW16、700馬力)を発表していますね。
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