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マスタングGTDには「サスペンションの動きが室内から見えるよう」小窓が設けられている。フォード「それはあまりに美しく、隠しておくのは残念だと思ったんです」

| このサスペンションシステムはロードカーとしては例のない構造と機能を持ち、フォードが見せたくなるのにも納得である |

残念なのは幸運なオーナーしかこれを見ることが許されない(車外からは見えない)ことである

さて、先日フォードは「マスタング史上もっとも高額な」マスタングGTDを発表し、その購入希望受付を開始したところですが、その後もチョコチョコと情報を公開しており、今回リリースされたのが「室内後部に設けられた透明のパネルから見えるインボード式サスペンション」。

これは非常に珍しい仕様だとも考えられますが、マスタングGTDのエンジン(6.2リッターV8)はミドシップマウントではなく「フロント」なので、フェラーリやランボルギーニ、マクラーレンのようにエンジン本体を見せることはできず、よって今回の「シースルーサスペンション」はその代わりということなのかもしれません。

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F-rd-Mustang-GTD (3)

確かにこのサスペンションは美しい

今回のシースルーサスペンションの実装に関し、マスタングGTDプロジェクトにてマーケティング マネージャーを務めるジム オーウェンズ氏は「リアサスペンションは”速く走る”という目的に合わせて設計されていますが、その見た目も美しいものです。誰にも見られないように隠しておいたら残念だと思ったのです」とコメント。

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かくしてフォードはこの「小窓」を設けることとなり、その窓の幅は61センチ、高さは約25.4センチ。

窓の素材はポリカーボネート、サラウンドはカーボンファイバー製となっており、ここから見えるのはインボード式リアサスペンションとマルチマティック・アダプティブスプール・バルブダンパー。

このダンパーは最も柔らかい設定から最も硬い設定までを15ミリ秒で切り替えることができ、これは人間の目の瞬きの6倍の速さに相当します。

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このダンパーは路面状況、ドライバーの入力、および選択されたドライブモードに基づいて連続的かつ可変的に調整され、フォードによれば「各ダンパーには2つのスプリングがあり、公道を運転しているときは、快適な乗り心地を実現するためにこれらが連携して機能します。ドライバーが選択できるトラックモードを有効にすると、スプリングの1つが油圧で圧縮され、全体のスプリングレートがほぼ2倍になり、車両が約40ミリメートル低くなり、トラック(サーキット)での能力が最大限に高まります」。

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このサスペンション構造は(他では)あまり聞いたことがなく、そしてリザーバータンクを含めて美しく機能的な仕上げを持つことを鑑みるに、たしかにフォードの言うように「隠しておくのはもったいない」のかも。

さらにマスタングGTDはこの豪華なサスペンションのほか、専用デザインを持つカーボンファイバー製ボディパネル、カーボンセラミックブレーキ、カーボンファイバー製ドライブシャフト、(ハイブリッドシステムの力を借りずに)推定出力811 馬力を絞り出すV8エンジンなど目を見張るべき多くの特徴を持っていて、今後さらなる「驚きの仕様」が追加にて公開されることになるのかもしれません。

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