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米コンシュマーレポートが「信頼のおけるカーブランド」を発表。上位は日本のブランドによって占められ、しかし日産はTOP10圏外

レクサス

| この品質ランキングの低さが日産の窮状を招いた一つの理由でもあるのだろう |

そして「いつもどおり」アメ車ブランドはすべて圏外、メルセデス・ベンツも蚊帳の外

さて、米コンシューマーレポートが毎年恒例の「信頼性ランキング」2024年版を公開。

クルマを購入する際、信頼性は最優先事項であるべきで、新車であっても中古車であっても、クルマが長持ちし、頭痛の種や修理費の可能性を回避することは非常に重要です。

よってコンシューマー レポートのチームは、2024 年の最も信頼できる自動車ブランド をリストにまとめることで「消費者にとっての指標」を毎年示しているのですが、ここでその内容を見てみましょう。

「高い信頼性を誇る自動車ブランドTOP10」はこうなっている

そこで今回コンシューマーレポートにつき、これは会員によって回答された報告をまとめたもので、トップ10はトヨタ、マツダ、ホンダなど日本勢が上位を占めるなど、ほとんどが予想通りとなっており、そして最も信頼性の高いブランドのトップ10にアメリカのブランドが含まれていないのも予想通り。

もっとも信頼できるブランドは「スバル」である

そして今回のレポートにおいて「最も信頼できる」と評されたのはなんとスバルで、100点満点中68点というスコアを獲得しています。

日本のメーカーがこのリストのトップにランクインしていることは驚きではないものの、スバルがランクインしていることには驚かされ、というのも通常、信頼性ランキングのトップはトヨタまたはその姉妹ブランドであるレクサスでであることが常だから。

しかし2024年は、シンメトリカルAWDとボクサー4エンジンで有名なスバルが最高評価を獲得し、コンシューマー レポートによると、スバルのモデルのうち 2 つ (フォレスターとインプレッサ) は平均を大きく上回るスコアを獲得し、その他のラインナップは平均以上から平均といったスコアを獲得しています。※スバルのラインナップの中で平均以下のスコアを獲得したのは電気自動車のソルテラのみ

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そして「2番目に信頼性が高い」のはレクサスであり、スバルにわずかに遅れを取る65点にてランクイン。

コンシューマーレポートによると、同社の7つのモデルのうち4つが平均以上のスコアを獲得し、残りの3つは平均という数値です。

ついで3位はおなじみトヨタの62点で、1位常連のトヨタが3位にとどまったのはタンドラや電気自動車のbZ4Xなどの信頼性評価が平均を下回ったためで、トヨタは今年初め、約10万台のトラックとSUVのエンジンに不具合があるとしてリコールを出しており、それがこのランキングに間違いなく影響したものと思われます。

それでもコンシューマーレポートによると、トヨタには平均を大きく上回るスコアを獲得したモデルが11あるとのことなので、「悪くない」結果でもありますね。

レクサス
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4位に入ったのはホンダ(59点)で、ホンダは定期的なメンテナンスだけで何十万キロも走行できる信頼性の高いクルマを作っていることでも知られるため、これは誰もが「納得」するところだと思います。※調査結果で平均を上回るスコアを獲得したモデルは3つ、平均スコアを獲得したモデルは7つ

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      6位にはアキュラが(55点で)入り、セダン2台と SUV3台という5つのモデルのうち、平均を上回る1つのモデルを計上しホンダへと続きます。

      同着6位に入ったのはマツダですが(55点)、トヨタやホンダの巨大企業ほど人気はないものの、堅牢な構造と長持ちするパワートレインにて定評があり、しかしマツダがもっと高いスコアを獲得できなかった理由は、大型SUVのCX-90が平均評価を大きく下回ったためで、コンシューマーレポートによると、ガソリン車とハイブリッド車の両バージョンともトランスミッション、ステアリング、サスペンション、エレクトロニクスコンポーネントに問題があったとされています。

      そして7番目の高評価は54点で「アウディ」。

          アウディはじめドイツのブランドが信頼性調査にて高い点数を記録することは珍しく、しかしアウディはなんとかこのリストに食い込み、総合7位という健全な位置を占めることに。

          ただ、このリストは新車で報告された問題に基づいて計算されているため、高価なヨーロッパ車でよくあるように、時間が経つにつれて信頼性が低下する可能性があることには注意が必要です。

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          8位はこのトップ10にわずか2つしか入らなかったドイツブランドの片割れであるBMW(53点)。

            アウディと同様に、ドイツ車は世界で最も信頼できるものとして知られていないため、このリストに載っていることに驚かされますが(意外かもしれないが、メルセデス・ベンツ、アウディ、BMWは信頼性ランキングの下位常連である)、コンシューマーレポートによると、X5ハイブリッドのスコアが低かった意外は「総じて平均に近い」とのこと。

            そして9位もまたつい最近までは「信頼性においては最下位」とされることが多かったキアで、しかしいまやキアは手頃な価格の自動車セクターの強豪であり、コストパフォーマンスに”非常に優れる”クルマを開発しています。

            さらに最近だとそのデザインが「業界でも最高クラス」だと評されることが多く、スポーティグレードの「GT 」は運転していて本当に楽しいという評価を獲得していますね。

            このランキング最後はキアの親会社「ヒョンデ(50点)」で、ヒョンデもまたキアと同様に(かつては)品質面において高い評価を得ていたわけではなく、しかしここまでランキングを上げたことについては(10位といえど、メルセデス・ベンツや日産よりも上である)高い評価を行うべきであり、米国において「10 年間、10 万マイル」といった破格の保証を付与したことも奏功しているものと思われます。

            加えて、アイオニック5 Nはエレクトリックスポーツカーという枠を飛び越えてスポーツカー全般において高い評価を獲得するに至っていて、10年前にはまさか「市場で最もエキサイティングな高性能車の1つが電気自動車のヒュンダイになるとは誰も想像できなかったかもしれません。

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                参照:Consumer Reports

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