| 中国市場は独自の発展を遂げ、外資企業が「入り込みにくい」状態となっている |
これはある意味での「ガラパゴス化」ではあるが
中国自動車協会(CPCA)が2024年の初期小売販売データを発表し、新エネルギー車(=NEV。BEV=バッテリー電気自動車、PHEV、FCEV=水素自動車で構成される)の販売台数が前年比41.6%増の1097万台に達し、2023年の775万台から大幅に伸びたことが明らかに。
現時点で2024年通年の「NEVの内訳」は公開されていないものの、1月から11月ではBEVのシェアは58%、PHEVのシェアは42%(つまりFCEVはほぼゼロ)であることがわかっているので、おおよそこの数字に近いものと思われます。
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2025年の中国では「新車販売のうちEVが内燃機関車を上回る」ことがほぼ確実に。中国政府の掲げた目標を「10年も早く」達成
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中国におけるNEVの比率は52%にも
2024年1月~11月の間、BEVの販売は22%増加して556万台、PHEVの販売は80%増加して403万台に達していますが、CPCAが発表した12月のデータだと、乗用車NEV小売販売台数は過去最高の138万台で昨年同月比46%増、11月の127万台からは10%増加。
驚くべきことに5ヶ月連続で100万台以上を記録しており、さらには12月の総乗用車販売台数である262万台のうち、NEVの浸透率は52.6%となったこともわかります。
これらの数字は中国が掲げた目標を「はるかに(10年ほど)早く」達成するもので、そして中国はこの速度を加速させるべく2025年のNEV買い替え補助金の更新を発表していますが、たとえば古い車を新車に買い替える場合、NEVを選択すれば1台につき最大2万元(約43万円)の補助金が支給され、ICE車(内燃機関車)でエンジンサイズが2.0リットル以下からの買い替えの場合、補助金は1台につき1.5万元(約32万円)。
これによりNEVの需要がさらに300万台増加することが予想されていて、地元カーメディアによると、2025年における中国国内のNEV販売台数が約39%増加して1530万台に達し、NEVの市場浸透率は57%を超えるという予測も出されています。
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