| そしておそらく、ここからの数年はさらに「想像もできない」事態が待ち受けているのかも |
とにかく中国勢の躍進は「脅威」としかいいようがない
さて、なにかとその好調が報じられる中国BYDですが、2024年11月までの累計販売が374万台に達し、2023年通年での販売台数をすでに超えた、との発表。
これはBYD自らがアナウンスしたもので、この偉業を伝えた同社の技術部門トップ、廉玉波氏によれば「外国の自動車メーカーが長らく独占していた自動車市場を切り崩した」。
BYDのNEVの販売台数は累計で1,000万台を超える
さらに同氏は今年の販売台数が425万台にも達する可能性があること、そしてNEV(中国でいう新エネルギー車の総称で、BEV、PHEV、FCEVが含まれる)の販売台数が累計1000万台に達したことについても言及しており、この「1000万台」というのは「全世界のEVのうち、5台に1台がBYD」という計算になるもよう。
これはもう恐るべき数字だとしかいいようがなく、しかしこれを実現できたのは「自社でバッテリーを製造している」という強みを持つからだと考えられ、さらにはサプライチェーンのうちの大半を中国(つまり同胞)が占めているためだと思われます。
そしてこれが「日米欧の自動車メーカーが、中国の自動車メーカーに対抗できない理由」のひとつでもあり、実際に「車載用バッテリーのTOP10のうち半分が中国企業」という事実、そして車両を構成するパーツの多くが中国製といった現状を踏まえると、その原産国である中国に拠点を置く自動車メーカーに「日米欧の自動車メーカーが太刀打ちできない」といったこともわかりますね。
ただ、当然ながら日米欧の自動車メーカーもそういった事実を強く認識しており、そのため自国内、あるいはアライアンス/グループ内での調達率を向上させようという動きが見られ、しかし「時すでに遅し」でもあり、多くの家電と同様、そのシェアを中国企業に奪われてしまうのかもしれません。
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