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| レカロを買収しようという企業が殆ど見られなかったことはむしろ驚きである |
意外ではあるが、レカロの収益性については業界でも疑問視されていたのかも
さて、2024年の自動車業界のビッグニュースといえば「(7月に発表された)レカロの破産(倒産)」ですが、これによって多くの自動車メーカーへのシートの納入が滞り、一部では車両を組み立てることができないという事態も発生しています。
よってこのレカロがこの先どうなるという成り行きに注目が集まっていたものの、今回イタリアの企業、プロマ・グループがレカロ・オートモーティブ GmbHと投資契約を結び、レカロが「救済」されることになったとの報道がなされています。※レカロの北米と日本での事業は引き続き問題なく運営されていた
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レカロと同時期にBBSも倒産を申請、5月以降の給与未払も明るみに。BBSは今回で5回目の破産、モータースポーツや純正採用への影響は?
Image:BBS Motorsport | BBSはレカロ、ブレンボ、ビルシュタインと並び、もっとも有名なパーツメーカーの一つでもある | しかしながらBBSは現在に至るまで様々な部門を(倒産の都度 ...
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レカロは2025年1月からアフターマーケット用シートの生産を再開
今回の契約に際してプロマは声明を出しており、それによれば「顧客ニーズに対応できるよう、可能な限り前体制のレカロの従業員を引き続き保持し、より円滑な移行を図る」。
加えて来月からアフターマーケットシートの生産を再開すること、自動車メーカー向けシートの生産をイタリアに移管し新しいシートの製造を開始する予定であることにも触れており、これらがうまくゆけば「万事元通り」となる可能性も。
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プロマ・グループのCEO、ルカ・ピノ氏は今回のレカロ救済について「レカロ・オートモーティブへの投資は、プレミアムシート製品の提供能力を強化し、最先端の自動車業界のイノベーションを取り入れることを可能にします」と述べており、もしかすると「これまでのレカロ」以上の積極的な展開を見込めるのかもしれませんね。
参考までに、プロマ・グループは自動車部品、シート構造、車体組立、サスペンションビームの製造を専門とし、3大陸にわたる25の工場で5,000人を雇用する北米企業でもあるため、まずは一安心といったところだと思います。
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参照: Piston Heads