| これまでにはトヨタ、ジープ、いすゞなど様々な自動車メーカーによる「パパモビル」が製造されている |
おそらくパパモビルには「外してはならない一定の規則」がありそうだ
さて、メルセデス・ベンツがローマ教皇(法王)専用車、通称「パパモビル」として”特別な”G580 with EQテクノロジーを提供することになったと発表。
このG580 with EQテクノロジーは「ピュアエレクトリック版」Gクラスであり、つまりはゼロエミッションで走るパパモビルが誕生したということになりますね。
参考までに、メルセデス・ベンツとバチカンの関係にはほぼ100年の歴史があり、メルセデス・ベンツは直近45年において、歴代法王のためにGクラスやいくつかのMLクラスといったSUV提供しています。
メルセデス・ベンツ G580 with EQテクノロジー「パパモビル」はこんな仕様を持っている
メルセデス・ベンツによれば、このG580 with EQテクノロジー「パパモビル」の開発には1年を要したといい、オーストリア・グラーツの工場、ドイツ・シンデルフィンゲンの工場、イタリア・ローマのチームが一同に介して作業を行うことに。
グラーツのチームは、低速でのパレードや群衆対応に適した電動パワートレインの調整を担当し、シンデルフィンゲンのチームは複雑なボディワークを、そしてローマのチームは全体の仕様についての統括と管理を行ったと説明されています。
Image:Mercedes-Benz
今回のパパモビル製作に関し、まずは「周囲から教皇を拝めるように」ルーフを切り取ることとなり、それにあわせて車両全体が再構築されています。
なお、新しいルーフが取り付けられているものの、これは「取り外し可能」なのだそう。
Image:Mercedes-Benz
そして教皇専用の座席が取り付けられることとなり、その過程では後部座席が取り外され、スウィーベル式の中央に位置する高さ調整可能な座席を追加されていますが、これにより、教皇フランシスコは群衆や聴衆に対してより良い視界を得ることが可能となるわけですね。
Image:Mercedes-Benz
「メルセデスはすべての顧客に完璧な車を作りますが、バチカンに対してはほぼ100年間、その顧客に対する役割を果たしてきました。私たちは教皇が電動パパモビルを望んだことを非常に喜んでおり、その要望に合わせて車両を作ることができたことを誇りに思います。このような協力関係は私たちにとって非常に光栄であり、共に持続可能な変化を象徴する価値のあるものです。」
メルセデス・ベンツ 販売・マーケティング担当役員 ブリッタ・シーガー
Image:Mercedes-Benz
参考までに、メルセデス・ベンツによる最初のパパモビルは1930年に教皇ピウス11世のために作られた460プルマン・サルーンで、その後1960年代には300ランドーレット、1980年代にはジョン・ポール2世のためにG460が使用され、ここでパパモビルという名前が広まることに。
歴代教皇によって微妙にコンセプトが異なりますが、現教皇フランシスコは「民衆に近い」存在であることを心がけており、以前の数名の教皇が採用していた「防弾のためのアクリルパネル」を使用しないことでも知られていますね。
Image:Mercedes-Benz
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参照:Mercedes-Benz