| 両者とも高価だが品質、デザインともに納得 |
さて、最近買ったもの2連発、「ドルチェ&ガッバーナのレザージャケット」、そして「ディースクエアードのスリムパンツ」。
まずはドルチェ&ガッバーナのジャケットですが、これは至ってシンプルなライダース。
特に大きなデザイン的特徴はないものの、襟元のボタンを内側に隠していたり、ジッパーがシルバーではなく「ブラッククローム」になっていたりと、むしろシンプルすぎるくらいシンプルに、色々なものを削ぎ落としたり、異なる要素を排除していることが特筆すべき点。
こういった部分はショットやバンソンといったアメリカンブランド(もしくは実用品ブランド)とは大きく異るところです。
イタリア製レザーアイテムは一味違う
素材はラムレザーなのでかなり柔らか。
もちろんMADE IN ITALY。
現在は様々なファッションブランドが台頭していますが、生産国を東欧や東南アジアに移転させているブランドが多く、ぼくは衣類などを購入する際にはかなり産地を気にします。
ただ、産地が東欧や東南アジアだからどうというわけではなく、要は「価格と品質が産地に見合っているかどうか」。
つまり、産地の割に価格が高かったり、価格の割に品質が低かったりするものは買いたくない、と考えているわけです。
なお、最近はユニクロのようなファストファッションでもめっきり中国製が減り、ベトナムやスリランカ製が増殖しているように思います(ナイキなどのスポーツブランドでも同じ)。
これは中国の人件費が上がりすぎ、もはや中国が生産地としての魅力を失ってしまったということなのでしょうね。
ちなみにドルチェ&ガッバーナはアイテムによって生産地が分かれており、レザーやニット、デニムはイタリア、その他はアイテムによってバラバラ、という感じ。
中には「価格に見合わない」品質を持つ製品もあり、購入の際は「ドルチェ&ガッバーナだから安心」というわけではなく、しっかり品質を確認する必要がある、と考えています(ドルチェ&ガッバーナについて、コットンパンツのたぐいはあまり品質が優れないと認識している)。
ちなみにアームホールはけっこう(というか”かなり”)太め。
あくまでも一般論ですが、イタリア、イギリスのブランドがリリースするジャケットは袖がやや太め(全体に対して腕パーツのボリュームが大きい)、フランスのブランドは袖を細く作ることが多いように思います。
なお、袖が長いのもイタリアンブランドの特徴ですね。
ディースクエアードのコットンパンツはもっと高く評価されるべき
そしてもう一本はディースクエアードのコットンパンツ(綿パン)。
ディイースクエアードのコットンパンツは、ときに「コットンパンツとは思えないほど高価な製品」が多いのですが、その価格の多くは「生地の質」が担保している、とも考えています。
つまり生地が優れるということで、これは「皺になりにくく、シワが付いてもすぐに戻る」、かつ非常に柔らかい(価格同様、綿とは思えないほど)のが特徴。
ずっと昔、あるエッセイにて、(たぶん林真理子だったと思うが)男性と一緒に電車に乗っていて、男性が空いた席に座らないのを見て「なぜ席に座らないのか」とたずねたところ、男性は「座るとスーツにシワが付くから」と答え、そこにダンディズムを感じたというようなものを読んだ記憶がありますが、その頃からぼくは一貫して「いい生地や仕立ての衣類はシワがよりにくいし、シワがすぐに落ちる」と考えていて、故に、そのエッセイには違和感を覚えているワケですね。
ディースクエアードのコットンパンツは「いい生地、いい仕立て」を持っていることから今までに何本か購入に至っていますが、いずれもグリーンやイエロー、レッド、ピンクといった明るい色ばかり(ぼくはカーキやベージュの綿パンを履かない)。
なお、ディースクエアードはディテールにこだわることも支持される理由のひとつだと考えていて、ジッパーやボタンそのものに加えそれらの隠し方、そのほか細かい所の仕立てが秀逸。
裏地はこんな感じ。
刺繍にてメッセージが入っていることがわかりますが、これもやはり「所有者にしかわからない、密かな楽しみ」。
ほかにこういった「仕掛け」を行うブランドとしてはヤコブ・コーエンがありますが、イタリアンブランドはなにかにつけ「楽しむ」ことを忘れないようですね。
ちなみに、ディースクエアードというとデニムの印象が強く、そのためコットンパンツは過小評価されている、と思うことも。
ただし実際に購入してみると、「テーラード」なみの仕立てを持っていることもわかり、もう少し高い評価がなされても良さそうです。
なお、履くとこんな感じ。
ぼくは「先細り」が好きなので、もともと18cmあった裾幅を16.5cmに詰めています(丈は切ってない)。