| ランボルギーニはV12エンジンにおいては他社の独走を許さない? |
ランボルギーニがアストンマーティン・ヴァルキリーに対抗するハイパーカーを計画している、との噂。
これはランボルギーニCEO、ステファノ・ドメニカリ氏が語った計画だとして英国Autocarが報じており、現時点では具体的な計画ではないものの、「なんらかの検討がなされている」ようですね。
ニュルブルクリンク最速の座も明け渡すつもりはない
アストンマーティン・ヴァルキリーは1130馬力を発生するV12エンジンを搭載する見込みですが、この設計と製造はコスワース。
「1130馬力」という数字についてはコスワースが「うっかり」漏らしたもので、同時にこの数字がV12自然吸気エンジンでは「自動車史上最高」であることが明らかに。
そして自然吸気V12エンジンへのこだわりを見せるメーカーというとランボルギーニであり(フェラーリも自然吸気V12エンジンを持つものの、ブランドイメージ的にはV8ミドシップのほうがより印象的)、ステファノ・ドメニカリ氏としては「V12史上最強」というところに反応したのかもしれません。
かつ、アストンマーティンはヴァリキリーにてニュルブルクリンクのラップタイムを書き換える計画を持つと報じられていますが、これも最近「ウラカン・ペルフォルマンテ」「アヴェンタドールSVJ」にて2度にわたりニュルブルクリンク最速を記録したランボルギーニを刺激したものだと思われます。
ランボルギーニの限定モデルは「ハイパー」ではない?
なお、ランボルギーニは近代だと限定車の高価格化を招いた張本人で、たとえば2007年発表の「レヴェントン(クーペ20台、ロードスターは7〜20台と言われる)」の価格は1億7000万円。
その後の「ヴェネーノ(クーペ3台、ロードスター9台の限定)」の価格は3億5000万円。
そしてチェンテナリオ」はクーペ、ロードスター共に20台の限定生産で、価格はクーペで2億5000万円ほど。
そしてすでに高級可能性のある顧客にお披露目された「LB48H」といった限定モデルも待機中。
ただし、ランボルギーニの場合、これら「億」という価格を持つ限定モデルについて、ベースとなるのはその時のフラッグシップモデル、つまりムルシエラゴやアヴェンタドールで、出力もベースモデル「+数十馬力」。※LB48Hではこの辺りの事情が異なると思われる
これは専用の設計やパワートレーンを持つラ・フェラーリ、ポルシェ918スパイダーとは大きく異なり、よってランボルギーニ・レヴェントンやヴェネーノ、チェンテナリオについて「価格はハイパーだが、クルマとしては(量産車がベースなので)ハイパーカーには分類し難い」とする向きも。
今回ランボルギーニの考える「ヴァルキリーのライバル」がどういったクルマになるのかは不明ですが、もし1130馬力を超えるのであれば、現行のランボルギーニが持つV12エンジンのパフォーマンスを大きく超えることになり、そしてそれを受け止めるシャシーも(アヴェンタドールのものをベースとしながらも)大きく改良されると思われ、「名実ともにハイパーカー」となるのかもしれません。
そしておそらくは、「セスト・エレメント」にて培ったカーボンファイバー技術を応用することになると思われ、もちろんランボルギーニ得意のアクティブエアロシステム「ALA」の発展型も投入されることになりそうですね。