| 引き続き他の地域ではF-Paceのみが販売されるもよう |
そして新型EVが発売されるまでジャガーディーラーは販売できる新車を持たないということに
さて、驚くべきことに「英国にてジャガーの販売が11月から停止された」とのこと。
もちろん英国はジャガーの本拠地ではありますが、報じられた内容だとジャガーが「2024年11月から新しいジャガーの販売は終了します。現在の世代のジャガー車両の割り当ても停止しました」という声明を出したとされています。
すでにE-Pace、XE、XF、F-Typeは販売が終了しており、そして唯一残ったF-Paceもその仲間入りをしたということになりますが、もはやジャガーは(英国では)中古車しか購入できないということになりますね。
ジャガーはその計画に忠実に行動している
なお、今回の判断はある意味では「計画通り」で、というのもジャガーは約4年前に「リイマジン」グローバル戦略を掲げていて、ここでのもっとも重要なポイントは「2025年からジャガーを全電動のラグジュアリーブランドとして再構築し、その独自の可能性を実現する」というもの。
現在2025年はすぐそこに迫っており、よって(新しいEVはまだ発表されていないものの)内燃エンジンを搭載した車両の時代が終わりを迎えつつあるということになりますが、新しくやってくるジャガーの時代ではBMW、メルセデス・ベンツ、アウディと競争するのではなく、ベントレーやアストンマーティンといった(さらに上位の)ブランドと競うことになると言われます。
そしてブランド再構築後の最初のEVはポルシェ・タイカンに対抗する4ドアGT(ただしもっとラグジュアリーだとされる)で、2026年にはベントレー・ベンテイガに挑むSUVの登場も計画されており、これらのモデルはすべて専用のジャガー・エレクトリファイド・アーキテクチャをベースとすることとなるもよう。
参考までに、ジャガーの母国以外の市場向けとしては現在でも新車販売が続いており、その唯一のモデルであるF-Paceは2023年に21,943台が世界で販売され、これはもちろんジャガーでは最も人気のあるクルマ。
ただしこの数字は現代の市場、そしてライバルと比較しても特に大きなものではなく、しかしそれでもジャガーの他モデルの合計よりも多いといえば「ジャガーががどれほど苦戦しているか」がわかるかもしれません。
今後の計画としては今年中に新しいコンセプトカーが発表される見込みであり、これは上述のとおり「4ドアの高級GT」で、その価格は2000万円超になると言われ、より高い利益率を持つ少数の車両を販売するブランドへの移行の足がかりとなるもよう。
しかしながらこのモデルは2026年になるまでデリバリーがなされないとも報じられるので、ジャガーは今から「2026年まで」新車の販売がないということになりますね。
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参照:Autocar