Image:LOTUS
| いずれも劣らぬ魅力を放つものの、残念ながら欧州市場以外では入手ができない |
ロータスはかつて、F1チャンピオンシップをリードする存在であった
さて、ロータスが先日予告したとおり、「5つのレトロな、レースにインスパイアされた」カラーとリバリーを持つエミーラのスペシャルモデルを正式発表。
そしてこれらの「5つのカラー」はいずれもロータスの輝かしいF1でのキャリアを振り返るもので、まさにその歴史の象徴ともいえる仕上がりとなっています。
ロータス・エミーラの「F1インスパイア」モデルはこんなカラーリングを持っている
そこでこれら「5つの」カラーリングを見てゆくと、まず「最も古い」時代であればジム・クラークのドライブにてコンストラクターおよびドライバーズ・チャンピオンシップを制した「タイプ25」をモチーフとしたカラー。
Image:LOTUS
です。このタイプ25は(チューブラーフレームではなく)モノコックシャシーを採用した初のF1カーで、驚異的なスピードを誇ったことでも知られます。
このクルマにはスポンサーがついておらず、よって(ナショナルカラーである)ブリティッシュ・レーシング・グリーンにイエローのストライプが施されたデザインが大きな特徴。
なお、今回エミーラの上にこのカラーを再現するに際し、グリーンを「より深い色調に」調整しているのだそう。
インテリアにはブラックのアルカンターラが使用され、ステアリングホイールにはイエローのストライプ、内装ステッチにもイエローアクセントが施されています。
Image:LOTUS
その次の時代になると1977年に登場した「タイプ78」がモチーフとなり、このレーシングカーは初めてグラウンド・エフェクト取り入れ、1978年にマリオ・アンドレッティがコンストラクターズ・チャンピオンシップとドライバーズ・チャンピオンシップを制する原動力となった存在です。
Image:LOTUS
そしてこのジョン・プレイヤー・スペシャル(=JPS。タバコブランド)によるブラックとゴールドのラインが最大の特徴で、現在でも伝説的、かつもっとも美しいF1リバリーの一つとして認識されています。
今回のエミーラでは、ダークシャドウ・グレーの塗装に金色の外装ストライプ、そしてマリオ・アンドレッティのレーシングナンバー「5」がフェンダーに描かれ、ユニオンジャック(ハーフサイズ)が描かれることに。
Image:LOTUS
次に紹介するのは、実際にはレースに出ることのなかったタイプ88(プロトタイプ)で、二重シャシー設計を持ち、空力的なグラウンド・エフェクトを最大化するための設計を採用していたことが大きなトピック。
Image:LOTUS
今回はエセックス・オーバーシーズ・ペトロリアム(1979年から1981年にかけてのチームスポンサー)カラーであるブルーとレッドと、シルバーのストライプが施されています。
Image:LOTUS
アイルトン・セナにちなんだカラーリングも
ジョン・プレイヤー・スペシャルとロータスは長年にわたり密接に関連していたため、今回の限定シリーズおいてはもう1台”のJPSカラー”が設定され、こちらは1985年、アイルトン・セナが初めてF1の優勝を飾ったタイプ97Tにインスパイアされたもの。
Image:LOTUS
やはりシャドウ・グレーとゴールドのカラーリングが施され、セナがロータス時代に使っていたナンバー「12」がフェンダーに描かれています。
Image:LOTUS
最後に紹介するのは、アイルトン・セナがキャメルのスポンサーのもと走ったタイプ99Tで、イエローとブルーのカラーリングが印象的。
Image:LOTUS
この年、アイルトン・セナはタイトルを取ることはなかったものの、アクティブ・サスペンションを搭載したこのクルマで2勝を挙げることに成功しています(やはり”12”が入る)。
なお、ロータスはこれらの特別カラーを持つエミーラを各色12台のみ生産すると発表していますが、この「12」はもちろんアイルトン・セナへのトリビュート(発表も現地時間の12月12日になされている)。
Image:LOTUS
残念ながらイタリア、ドイツ、フランスを含む12のヨーロッパ市場でのみ販売される予定だそうですが、これと同時にロータスは新しいカスタマイズプログラム「チャップマン・ビスポーク」の開始をアナウンスしており、このプログラムでは、ロータスのオーナーが自分のスポーツカーやSUVをよりユニークな存在とするするため、色、素材、さらには完全にオリジナルなクルマを作成できるようになるのだそう。
Image:LOTUS
あわせて読みたい、ロータス関連投稿
-
方針を変更したロータスが「エミーラのハイブリッド化と延命」について言及。「今の時代は何ごとにも柔軟に対応することが原則です」
Image:Lotus | 近年の「EV不人気」によって多くの自動車メーカーがその戦略の変更を強いられる | ロータスは数ヶ月前まで「ラインアップを完全にEVへと入れ替える」予定であったが さて、早け ...
続きを見る
-
ロータスが「5つのアイコニックなカラー」を持つ限定モデルを各色12台づつ生産すると発表。JPS、ゴールドリーフ、マルティニ、英国ナショナルカラーにキャメルという構成か
Image:Lotus | ロータスはF1で最初に「スポンサーカラー」を車体に反映させたファクトリーチームである | それだけに「時代」によって多種多様なカラーリングを持っている さて、ロータスが「5 ...
続きを見る
-
苦境に陥ったロータスがついに「完全電動化」方針を撤回しガソリンエンジンの存続を決定。今後はハイブリッドやレンジエクステンダー車を投入することに
| カーガイにとっては朗報ではあるが、エヴァイヤ、エメラ、エレトレなどのEVは「短命」に終わる可能性も | 現時点では「新しいロータス」の展開は謎である さて、「2028年までに完全電動化」を目指し、 ...
続きを見る
参照:Lotus