
| 【エミーラにV8搭載か?】ロータス最後のピュアスポーツに希望の光が差す |
■ エミーラは“最後の本物のロータス”か?
2021年に発表され、2024年からついに米国市場でも販売が始まったロータス・エミーラ。
ロータスが電動化を進める中で「過渡期的に」登場したスポーツカーであり、登場した時点ですでに余命宣告がなされていたという悲運のクルマでもありますが、現在は以下の2種類のエンジンが搭載されています。
- 3.5L V6スーパーチャージャー(トヨタ製)
- 2.0L 直4ターボ(メルセデスAMG製)
■ ロータスCEOが明言:「V8化の可能性を調査中」
ロータスの(当初の)計画では「エミーラ以降、すべてのモデルはピュアエレクトリックカーになる」予定であり、そしてもちろんスポーツカーセグメントであってもそれは例外ではなく、よってエミーラは”最後のガソリンスポーツカーになる”と言われていたものの、今回なんと「さらに強力なV8モデルが開発され投入されるかもしれない」という驚きの報道が出ています。
そして報道によると、ロータスCEOの馮青峰(Feng Qingfeng)氏が最近の決算説明会にて以下のように発言したとされ、詳細なスペックはまだ明かされていないものの、現行V6の400馬力を上回ることは間違いないと見られています。
「現在、エミーラへのV8エンジン搭載の可能性を調査している」
■ メルセデス製V8も視野に?パートナーシップが鍵
ロータスはすでにメルセデスAMGから2.0L直4ターボの供給を受けており、そのためV8ツインターボエンジンの供給も「理論上では」可能です。
さらに、ロータス・カーズ・ヨーロッパCEOのマット・ウィンドル氏は以下のようにコメントしていて、上層部が相次ぎ同様の見解を示しているということは「エミーラにV8エンジン搭載」がかなり現実に近いということなのかもしれません。
「エミーラはまだその“真の可能性”を活かしきれていない。あらゆる選択肢を検討している」
■ エミーラの未来は?関税・リストラ・アメリカ市場への輸出などロータスは揺れ動く
一方、ロータスは現在アメリカへの出荷を一時停止中という事情もあって「すぐに」エミーラV8が実現する可能性は高くなく、その(出荷停止の)理由はいうまでもなく関税(US輸入車関税)の影響です。
つまり、現在は市場環境が非常に不安定であるため、エミーラの計画も柔軟に変化する可能性が考えられ、「V8エンジンの搭載を検討中」ではあるものの、それがいつ実現するのかについては謎のまま。
- 2024年4月、出荷停止を発表
- 最大270名のレイオフ(解雇)を予定
- アメリカ・イギリス間で関税緩和合意済ではあるが、出荷再開の目処は未定
■ まとめ:「エミーラ V8」は実現するのか?
- ロータスはEmiraにV8モデル追加を真剣に検討中
- メルセデスAMG製V8搭載の可能性も十分ある
- しかし関税や市場の不安定さが足かせに
なお、ロータス・エミーラの生産終了は2027年を予定しており(この期限が延長される可能性も十分にある)、それまでに究極の“ロータスらしさ”を体現するV8エディションが登場すれば、まさに伝説となるのかもしれません。
合わせて読みたい、ロータス関連投稿
-
-
ロータスが最大270人の人員削減を発表——関税とEV市場の低迷が直撃
| ロータスはすでに米国向けの出荷を停止、この緊急事態に備える | この状況では「嵐が過ぎ去るのを待つ」以外にロータスに残された道はないのかも 英国の老舗スポーツカーメーカー「ロータス」が、最大270 ...
続きを見る
-
-
【ロータス、苦境の中で再建模索】本社工場で他ブランドの車両生産へ?ポールスターが有力候補
| 2025年の幕開けに270人のレイオフ、ロータスの再建は? | コンパクトな会社であるだけに「対応は迅速」である 2025年初頭、イギリスの名門スポーツカーブランド「Lotus(ロータス)」が27 ...
続きを見る
-
-
【限定60台】ロータス、伝説の英雄ジム・クラークに捧げる特別なエミーラを発表、当時のマシンを徹底再現し「イエローのテールパイプ」も
Image:Lotus | ロータスはF1にてライバルに勝るとも劣らない歴史を持っている | EV戦略で苦戦するロータス、原点回帰のガソリンスポーツで“伝説の男”を称える 電動化に舵を切ったものの、販 ...
続きを見る
参照:Motor1