| マクラーレンが”MSO”カスタムの600LTを発表 |
マクラーレンが自社のカスタム部門、MSO(マクラーレン・スペシャル・オペレーションズ)にて特別に仕上げた「マクラーレン 600LT ステルス・グレー・バイ MSO」を公開。
実車はモンタレー・カーウィーク開催中に行われる「ペブルビーチ・コンクール・デレガンス」にて公開する、と発表しています。
マクラーレン 600LT ステルス・グレー・バイ MSOカスタム費用は1500万円
このマクラーレン 600LT ステルス・グレー・バイ MSOにかけられた費用はおおよそ1500万円程度で、その多くを占めるのはカーボンファイバー。
マクラーレンは「LT」シリーズについて、「パフォーマンス向上」「軽量化」「エアロダイナミクス向上」を掲げており、600LTもそれに従って570Sから大きくアップグレード。
それに伴いカーボンファイバー含む軽量素材がもともとふんだんに使用されているものの、今回さらに追加された、ということに。
今回マクラーレン 600LT ステルス・グレー・バイ MSOにカーボンファイバーが採用される部位としてはドアミラー、フロントフェンダールーバー、フロントスプリッター、リアディフューザー、リアデッキ、サービスカバーといったところがメイン。
ホイールは10スポーク、グロスブラック仕上げ。
アクセントは「マクラーレンオレンジ」。
ともに用いられているストライプはマットブラックで、カーボンファイバーとの質感や光沢におけるコントラストも楽しめそうです。
なお、マクラーレンのカンパニーカラーは「オレンジ」。
よって、こういった「特別な」モデルをオーダーする場合、マクラーレンへのリスペクトとして、どこかにオレンジを入れるといいかもしれない、と思います(ぼくはけっこうそういったことを気にする)。※発表の場が北米なので、法規に合わせてフロントサイドウインカーもオレンジ
サイドのウイングレットには「600LT」バッジ、そしてやはりオレンジ。
マクラーレンはいずれのモデルにおいてもこの「立体」バッジを用いており、多少なりとも空気抵抗や重量増加につながることを考えると、「ステッカーのほうがいいのに」と思うことがあります。
なお、ポルシェ911GT3系、アストンマーティン・ヴァルキリーは軽量化のためにエンブレムまで簡素化していて、しかしマクラーレンの場合は(フェラーリ、ランボルギーニも同じですが)そこまでは追求していないようですね。※軽量化が達成できる反面、見た目の高級感が損なわれるので、エンブレムのデカール化は二律背反的な要素も含む
フロントエンブレムもやはり「バッジ」。
このあたりはいかにも「ステルス」。
マクラーレン 600LT ステルス・グレー・バイ MSOの内装を見てみよう
マクラーレン 600LT ステルス・グレー・バイ MSOのインテリアには、例の「一脚3キロしかない」マクラーレン・セナと同じカーボン製シートが装着され、そしてドアインサートパネルやセンタートンネルもカーボン製に。
エクステリア同様、インテリアにも「オレンジ」がステッチで再現されていることがわかります。
MSOクラブスポーツパッケージProに含まれるハーネスバー、6点式シートベルトも装備し、センターコンソールには専用バッジも。
ペダルにも「600LT」のロゴ。
マクラーレンは、時折こういった「カスタム」車両を公開していますが、これらは「こういったことがメーカー直系カスタムで可能」という好例でもありますね。
よってマクラーレンでは「購入時にMSOによってカスタムする」のが当たり前となっているようで、ここはほかメーカーと大きく異なるところ(ほかメーカーもマクラーレンに倣う傾向にある)。
そして、この「メーカー直系カスタム」がブランドの利益を大きく押し上げることになると思われますが、「販売数を絞り、希少性を維持せねばならない」スーパースポーツカーメーカーにおいて、一台あたりの利益をいかにしてあげてゆくか、というひとつの見本だとも言えそう。