| きっかけは些細なタイプミスだった |
新型スープラを発売したばかりのトヨタ、そしてポテトチップスで有名な湖池屋(コイケヤ)とがコラボレーションを行う、と発表。
どう考えても両者との接点はなさそうに見えますが、今回のコラボについてはなかなかに面白い経緯を持っています。
一昔前のトヨタであれば、コラボどころか大問題に発展していたような気もしますが、こういった方向にトヨタが「変わった」のは嬉しいことだ、と考えています。
ことの始まりは単純なタイプミスだった
今回のコラボの発端としては、コイケヤの公式Twitterアカウントにて、新しく発売した「Superスコーン(スーパースコーン)」の告知を行う際、間違って「super」ではなく「supra」とタイプしてしまったこと。
今日忙しくってお昼食べられないや~って方、こちらの商品はいかがですか?
— コイケヤ【公式】 (@koikeya_cp) 2019年5月29日
その名も!
_人人人人人人人_
> Supraスコーン <
 ̄Y^Y^ Y^Y^Y^ ̄
お味は「特盛りえび味」「カラムーチョ ホットチリ味」の2種類です♪“スーパースコーン”の名の通り、味付け濃いめで満足感がハンパない\(^o^)/ pic.twitter.com/Aa7FJkpO3M
これにトヨタがいち早く反応し、「スープラ(Supra)とスーパー(Super)との間違いでは?」。
Supra(スープラ)と書いてあったので、つい反応してしまいました(笑)
— TOYOTA GAZOO Racing (@TOYOTA_GR) 2019年5月29日
すみません、同名のクルマを発売中なもので?#GRスープラ pic.twitter.com/1MC7DNLM2T
コイケヤ側は素直に誤りを受け入れながらもさらに暴走。
TOYOTA GAZOO Racingさん、ごめんなさい・・・
— コイケヤ【公式】 (@koikeya_cp) 2019年5月29日
スープラスコーンがどうしても頭から離れなくて・・・!
作ったらカッコイイんじゃないかなって・・・
つい・・・出来心で・・・#GRスープラ #スープラスコーン pic.twitter.com/UISMFv7HdV
パッケージまで合成にて作製。
やるじぇねえかコイケヤ!
パッケージにするとこういう感じですかね?笑
— コイケヤ【公式】 (@koikeya_cp) 2019年5月29日
「スープラスコーン」#GRスープラ #スープラスコーン pic.twitter.com/upeCCPLJPa
そして「スープラだけにスーパー早いスピード商談」がまとまり、スープラとコイケヤとの超速コラボが実現に。
\コラボやります/
— コイケヤ【公式】 (@koikeya_cp) 2019年5月29日
さきほどのスープラスコーンの件でみなさんの後押しもあり、TOYOTA GAZOO Racingさんと盛り上がったので急遽コラボキャンペーンをやることになりました?(‘ω’?)
スープラだけにスーパー早いスピード商談…!!!
ただいまめちゃくちゃ頑張って準備中!開始をお楽しみに!! pic.twitter.com/WfYgMbKYM9
結果、今回実現したのが ”トヨタGRスープラ × 湖池屋 スコーン「Supraスコーン」って言っちゃったキャンペーン”。※詳細は、コトの経緯含めて湖池屋のプレスリリースにて
応募期間は2019年5月30日~2019年6月5日、応募方法は コイケヤ公式Twitterアカウント(@koikeya_cp)とTOYOTA GAZOO Racing(@TOYOTA_GR)の2つのアカウントをフォローし、キャンペーンツイートをリツイートするのみ。
当選者は10名のみとなりますが、プレゼント賞品は下記のとおりで、かなり豪華な内容となっています。
・「SUPERスコーン 特盛りえび味」:1箱(12袋入り) ・「SUPERスコーン カラムーチョホットチリ味」:1箱(12袋入り) ・TOYOTA GR Supra オリジナルステッカー&クリアファイル |
湖池屋はプレミアム路線を邁進中
なお、ぼくは「世の中で一番美味しいものはスナック菓子」だという信念を持っていて、ミシュランの星つきレストランよりもコンビニで買うスナック菓子のほうがウマいと考えています(マジ)。
湖池屋の製品だと「スコーン」はもちろん「カラムーチョ」を愛してやまないということになりますが、最近のお気に入りは「KOIKEYA PRIDE POTATO」。※価格が高いので、いいことがあった日にしか買えない
簡単に言うとこれは「こだわりの食材を使用した、高級ポテチ」。
つまり単価を向上させて利益も同時に向上させるという戦略ですが、これは自動車業界ともよく似ています。
自動車であれば、コンパクトカーやミニバンが売れ筋ではあるものの、そこは現在「超レッドオーシャン」。
よって一部メーカーはそこでの競争を避け、プレミアム路線に移行するケースもありますが(欧州だとBMWが顕著)、これは言うほど簡単ではなく、「価格納得性」がなければ誰もそのクルマを買わず、大失敗ということに(競争の厳しい中でも数を売って利益を稼いだほうがまだマシ」。
そして各メーカーとも、価格納得性を演出するために様々な手法を用いて「プレミアム」を演出することになりますが、湖池屋”プライドポテト(これ自体が”フライドポテト”とかけている?)”では、その価格納得性が「パッケージ」や「ロゴ」、そして高級食材だということになります。
ポテトチップスは現在過当競争とも言え、下はスーパーやコンビニのPB、上は輸入モノといった具合に「上下から」攻め入れられることに。
よって、湖池屋やカルビーといった老舗は苦戦を強いられていると考えられ、その打開策がこういった「プレミアム商品」なのでしょうね。