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ブガッティ・リマックCEOが「ガソリン車とEV」の熱管理の違いを語る。「EV用モーターはせいぜい43度くらいにしかならないが、トゥールビヨンの排気は1,500度にも達する」

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| メイト・リマックは「世界最高峰の性能を持つクルマ」をEV、あるいは内燃機関搭載車として発売する稀有な人物である |

そして「パフォーマンス」を実現する理論や方法は全く異なる

さて、「世界で最もハイパワーで速いピュアエレクトリックハイパーカー」のひとつであるリマック・ネヴェーラ、逆に「世界で最も巨大なガソリンエンジンを持つ」ブガッティ・トゥールビヨンという「電動、内燃機関」両方での頂点を極めるクルマを自身の経営する会社から発売する男、メイト・リマック。

同氏はクロアチア出身のエンジニア、デザイナーとして世界で最も速いクルマを作ることに関して非常に深い洞察を持っていて、しかし「ピュアエレクトリック」「V16エンジン」という正反対の手法をその実現のために用いていることは非常に興味深く、現在では「リマック」「そして「ブガッティ・リマック」という2つのハイパーカーブランドを経営しています。

ピュアエレクトリックカーとガソリン車では根本的に熱管理が異なる

リマックは先進的な電動推進技術と切っても切れない関係にあり、ブガッティも大排気量のガソリンエンジンなしでは成り立ちませんが、メイト・リマックCEOがつい最近「リマック・ネヴェーラ(完全電動)とブガッティ・トゥールビヨン(V16+ハイブリッド)との熱管理技術の違いについて説明する動画を投稿し、この動画が非常に興味深いものとなっていると話題に。

そして今回、メイト・リマック氏が動画で説明しているのは、電気自動車(EV)がエレクトリックモーターを動かす過程で発生する熱についてですが、その温度は決して皮膚を焼くような高温にはならないということ。

しかしその一方、ガソリンエンジンは御存知の通り(やけどするくらい)非常に高温になり、EVとハイブリッド・ハイパーカーにおける熱管理の違いは「昼と夜のように異なる」とも。

そしてメイト・リマック氏はこのガソリンエンジンとエレクトリックシステムが共存するトゥールビヨン、つまり「1,800馬力の8.3リッターV16エンジンとハイブリッドモーター」を搭載するハイパーカーでの熱管理は非常に難しい作業であり、大いに彼の頭を悩ませることとなったようですね。

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メイト・リマック氏は「リマック・ネヴェーラだと、最も熱いリアホイールドライブ用のモーターでも43度を超えることはなく、外部に露出している部分の温度はせいぜい約32度だと説明しています。

しかし、ブガッティ・トゥールビヨンのような高性能なガソリン車では、エキゾーストマニホールドが900度に達することがあり、排気ガスの温度は1,500度を超えることも。

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よってトゥールビヨンではこの熱として熱源であるエンジン(全長91センチ)とエキゾーストシステムを避けて様々なパーツや、配線、ホースを配置する必要があり、さらにはエレクトリックシステムについても熱を避けねばならず、よって「同じようなパフォーマンスを発揮する」ネヴェーラそしてトゥールビヨンではその「熱」に対する考え方が全く異なることがわかります。

メイト・リマック氏は「自身でBMW M3をEV化するところから」キャリアをスタートさせ、自身で様々なエレクトリックシステムやクルマの構造を考えながら事業を拡大させてきた人物であるだけに、理論的に技術について解説を行っており、このFacebookへの投稿、そしてインスタグラムへの投稿においてもユーザーとのやり取りを通じてさらに詳細な説明を行っていて、その姿勢は(ほかの自動車メーカーのCEOとは異なって)非常に興味深いものです。

そして今回の解説を見るに、いかに「ハイパフォーマンス」ハイブリッドが通常のハイブリッドカーに比較して熱にシビアであるか、V16エンジンという巨大なエンジンの熱管理がいかに難しいかを理解できますが、こういった事実を考慮するに、ポルシェが「EVとして設計されたクルマにガソリンエンジンを積む」と発表したことに対する懸念(ハードルの高さ)も感じられますね。

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参照:materimac(Instagram)

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