| 実際のところ、プジョーはモータースポーツにおいて豊かな経験を持っている |
さて、プジョーがル・マンのハイパーカークラス(LMH)へと参戦させるレーシングカーのティーザー画像を公開。
ちょっと意外なことですが、プジョーは2019年11月に突然「我々はル・マンのハイパーカークラスに参戦するッ!」と発表しており、そのほぼ1年後である今、このクルマのティーザー画像をリリースした、ということになりますね。
なお、このハイパーカークラスは2021年からスタートする予定ですが(この状況だと無理っぽいようにも思われる)、まずはトヨタが参戦を表明し、スクーデリア・キャメロン・グリッケンハウス、アルピーヌ、アストンマーティンが参戦の意を表明しています(アストンマーティンはのちに参戦を取下げ)。
ランボルギーニはちょっと前に参戦を検討中だとコメントしていますが、こんな情勢なので参戦を見送るかもしれませんね。
プジョーの発表したLMHマシンは完全オリジナルデザイン
なお、プジョーは2017年に、580馬力のガソリンエンジンと170馬力のハイブリッドシステムを搭載した「ヴィジョン・グランツーリスモL750Rハイブリッド」を発表しており、これに近い姿でル・マン・ハイパーカークラスに参戦すると考えられていたものの、今回のティーザー画像を見るに完全なるオリジナルデザインを持つように思います。
フロントは例によって「ライオンの爪痕」を模したヘッドライトを持っていて、前後フェンダーは大きく盛り上がり、そしてコクピットはバブル形状に。
つまりは典型的なLMP1マシンに近いスタイルを持っている、とも言えそうですね。
サイドから見ても、やはりLMP1マシンらしくコクピットがフロント寄りに配置されています。
リアはちょっと独特なデザインを持ち、ウイングが低い位置に、しかし後方に配置され、テールランプやストップランプが独特の表情を演出。
これが実現すれば、「ル・マン史上、もっともオシャレなレーシングカー」となりうるかもしれません。
ル・マン・ハイパーカークラスの規定はこうなっている
なお、ル・マン・ハイパーカークラスに参戦可能な条件は「2年以上、そして20台生産された公道走行可能なハイパーカーをベースにしていること」「重量は最低1,100キロ、出力は750馬力」「ハイブリッドでなくてもOK(もちろんハイブリッドでもOK)」という決まりがあり、これをクリアしたクルマのみが参戦のための切符を獲得可能。
とくに「市販されている」というところがミソで、プジョーはこの条件を満たすため、実際に市販可能なハイパーカーを、パートナーのトタルとともに開発中だとも伝えられています。
さらにこのハイパーカーは「ガソリンエンジン+シングルモーターを持つハイブリッドで、出力は680PS」だと報じられ、これにさらなるモディファイを加え、ハイパーカークラスに参戦するということになりそうですね。
参照:Peugeot