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アウディが新型スポーツカーを”誤って”公開、「TTの再来」を予告するコンセプトが流出。ジャガー Type00、ベントレーEXP15とも共通する雰囲気に

アウディが新型スポーツカーを”誤って”公開、「TTの再来」を予告するコンセプトが流出。ジャガー Type00、ベントレーEXP15とも共通する雰囲気に

Image:Audi Canada / Facebook

| 近年、「うっかりミスで公開」は減っていたようにも思われるが |

アウディ・カナダが「誤って新型コンセプトカーを公開」してしまう

アウディの広報チームにとって、これはかなり痛い失態かもしれません。

アウディが「TTモーメント2.0」と呼ぶ新型スポーツカーのコンセプトが「本来の発表予定より2日前に」アウディ・カナダのFacebookページで誤って公開されてしまい、画像はすぐに差し替えられたものの、投稿自体は削除されず、少しのあいだ確認できる状態となっています(現在は投稿そのものが削除されている)。

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TTのDNAとR8の影響を受けたデザイン

誤ってカバー写真としてアップロードされた画像は新型クーペのサイドビューを鮮明に写しており、フロントのキャビンまわりはTTを思わせるデザインですが、Bピラー以降はミドシップ・スーパーカーのR8を連想させるプロポーション。

これは重要な要素であり、というのもこの新型スポーツカーが(やはりミドシップレイアウト〜ただしバッテリー〜を継承する)次世代ポルシェ718ケイマン/ボクスターとプラットフォームを共有するEVになるというウワサを裏付けているから。

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アウディ版「ポルシェ718」=電動スポーツカー

流出した画像はアウディの電動スポーツカー”コンセプト”ではあるものの、実際に市販化される予定だと目されており、アウディCEO、ゲルノート・デルナー氏によれば「初代TTの魔法を取り戻す」。

よって今回のコンセプトはそのビジョンを示す存在でもあるのですが、上述の通りポルシェの718ボクスターそしてケイマンの後継モデルと同時に開発が進められていると報じられ、ただしフォルクスワーゲングループ全体の電動化戦略が見直されている中、ポルシェも一部モデルでは再び内燃機関を導入する方針を示しているため、アウディ版についてもパワートレインの仕様は(ポルシェ718後継ともども)市販化までに変更される可能性が考えられます。


シンプルかつ量産前提のデザイン

公開されたのは限られたアングルだけではあるものの、デザインは初代TTを思わせるシンプルでバウハウス的な造形を持ち、滑らかな曲線を基本としつつ、ショルダーラインや前後バンパーのエッジには力強いプレスラインが走ります。

大径ホイールはコンセプト特有のもので市販化時には小さくなるとは思われ、しかしドアミラーがカメラではなく通常の形状である点(ただしちょっと小さい)、ヘッドライトやテールランプが現実的なデザインである点から、市販車に近い完成度を持つと考えられます。

ただ、このコンセプトを見て思い出すのはやはりジャガーのコンセプトカー、タイプ00。

元トップギアのホスト、ジェームズ・メイがジャガーを養護。「これほどまでに新型車の発表を楽しみにしたことはない。議論が巻き起こるということは、ジャガーが何かをもたらしたということですよね」

Image:Jaguar

ジャガーがクルマというよりも「アート」「建築物」的なコンセプトカー、”タイプ00”を発表。この定規で引いたようなデザイン、鮮やかな色使いは市販モデルにも反映されるようだ
ジャガーがクルマというよりも「アート」「建築物」的なコンセプトカー、”タイプ00”を発表。この定規で引いたようなデザイン、鮮やかな色使いは市販モデルにも反映されるようだ

Image:Jaguar | ただし市販モデルでは「2ドア」ではなく「4ドア」となるもよう | このタイプ00はまさに「社運をかけた問題作」だと言えるだろう さて、ジャガーがマイアミ・アートウィークに ...

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さらにはベントレーEXP15にも通じる印象を受け、これらの持つ雰囲気が「最新の、そして欧州における」デザイン的トレンドなのかもしれません。

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発表は9月2日、IAAミュンヘンでデビュー

この新型コンセプトカーの正式発表は9月2日 午後3時(米東部時間)。

翌週に開催される IAAモビリティ(ドイツ・ミュンヘン) で一般公開される予定ですが、アウディにとって久々となる2ドアスポーツカーの復活がどのように受け止められるのかに注目が集まります。

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