| 現時点ではBMWからの公式コメントはなく、事実関係は謎のまま |
もしこれが事実だとするとけっこう怖い
さて、BMWが米国カリフォルニア州にて集団訴訟を起こされている、とのこと。
この訴訟は先週木曜日にオレンジ郡の米国地方裁判所に提出されたもので、内容としては「主にはBMW X7、そして他のBMWについて、カップホルダーに関する設計上の欠陥がある」というもの。
こうやって聞くと、「なんだ、またアメリカ特有の(熱いコーヒーを渡されたせいで運転を誤り事故を起こしたので責任を取れというような)トンデモ訴訟か・・・」と思ったのですが、その内容を見るに「けっこうごもっとも」な言い分があるようです。
絶対に水分をこぼしてはならない
今回の訴訟を要約すると「BMWのカップホルダーは欠陥があり、液体の入ったカップを保持するように適切に設計されていない。カップホルダーは液体を入れた容器を保持することがその目的であるにもかかわらず、にである」というもの。
そしてこれがなぜ訴訟に発展するのかということですが、訴状によれば「カップホルダー内に液体がこぼれると、カップホルダーの真下にあるSRS(エアバッグ)コントロールモジュールの配線が濡れて損傷し、エアバッグにダメージを与える。その結果、エアバッグが不用意に展開することがある」とのこと。
なお、こういった「カップホルダー内にこぼれた液体」については、直接容器の中の液体をこぼさずとも、容器の外の結露が垂れただけでも発生しうるといい、実際に数件の問題が発生しているとも報じられています。
BMWが保証の適用を拒否するケースも
この問題の内容が本当であればBMWはリコール等にて対応すべきだと思われるものの、現時点ではリコールが出されておらず、そして中にはBMWが保証適用での修理を拒否したために2,000ドル以上の修理費用を「自腹で」払わなくてはならなくなったオーナーもいるとされ、加えて潜在的に同様の問題を持つ車両も「数千台あるのでは」という見方もあるもよう。
そして原告の一人によると「運転中にカップホルダーに収めた容器から液体が漏れ、それが原因で実際に走行不能になった」とも。
なお、その際にはドバっとこぼれたわけではなく、まだ容器には液体の95%程度が残っていたといい、しかし「P」」からいかなるモードへとシフトすることもできなくなってしまい、オンボードコンピューターには「すぐにディーラーへと持ち込むように」という表示が出現したという主張がなされています。
そうなるともちろんレッカー車を呼ばねばならず、そしてディーラーでは「カップホルダーを通じて液体がモジュールへとかかってしまい、それが原因でトラブルが起きた」という判断がなされたようですね。
現時点ではBMWからのコメントはなく、事実関係についてはなんら明らかではないものの、「前代未聞」といった感じのトラブルだと思います。
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