| 今後、BMWではノイエクラッセの展開含め、大幅な製品やラインアップの変更が予想される |
M3/M4はフェイスリフトでコンペティションのみへと変更される可能性も
さて、BMWは先日新しく商標を出願したほか、命名法則についての変更を示唆していますが、今回はBMW M部門を管理するフランク・ファン・ミール氏が、「今後標準的な "Mモデル”はもはや存在せず、コンペティションモデルが新たな標準になるだろう」とコメント。
現在のBMWはたとえば「M3」をラインアップした上で、その上位モデルである「M3コンペティション」を設定していますが、今後はベースモデルとしての「M3」といったラインアップが消失することを意味します。
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BMWは「Mモデルのラインアップを簡素化したい」
この決定においては「Mモデルのラインアップを簡素化したい」という意向が関係しているそうですが、BMWはもともと構成を絞って展開する傾向があり、日本においては(Mモデルではなく通常シリーズで)導入されるグレードやオプション、ボディカラーにおいてその選択肢を大きく狭めたことも。
聞くところでは他の国や地域でもこの例に漏れず、要は「売れ筋のみに集約し、あまり売れないモデルやオプション、ボディカラーを排除して販売を効率化する」ということになりそうですが、Mモデルにおいては「通常モデルよりもコンペティションスペックのほうが売れている」とも報じられており(M3やM4だと、後輪駆動よりも全輪駆動を選ぶ顧客が多いようだ)、やはり売れ筋に絞った展開を行いたいのかもしれません。※メルセデスAMGにおいても4WD(4MATIC)志向が強く、AMG GTにも4WDが導入されている
実際のところ、フランク・ファン・ミール氏は「我々は”コンペティション”を導入してきたが、それが今では新しいスタンダードとなっている。すでにMモデルはいくつかの車種で存在せず、今あるものも多かれ少なかれ選べなくなるでしょう。”MとMコンペティション”をこれ以上分けるつもりはなく、将来的にはすべてコンペティションモデルになります」とキッパリ名言。
たしかにM8、X5 M、X6 Mではコンペティションモデルしかラインアップされておらず、今後は(ベースのMモデルが存在する)X3 MとX4 M、M3やM4についても「ベースモデルのM」がなくなってしまうことが想定されます。
一方で「M2」だとベースモデルしか存在せず、M2発表時には「コンペティション」は用意されないとコメントされており、しかしフェイスリフトのタイミングにおいてM2 コンペティションが投入され、そして標準のM2が消滅するのかもしれません。
まだまだ今後数年かけ、そしてノイエクラッセの導入にあわせて様々な変化が起きることが予想されますが、これは他の自動車メーカーでも同様であり、ぼくらにできるのはその変化を傍観することだけ、ということになりそうですね。
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参照: Car Throttle