| 既存モデルとのパーツの共通性の高さから判断するに、コンセプト スカイトップの実現性は「低くない」と考えられる |
すでにこのスカイトップ コンセプトは各表面から高い評価を得ているようだ
さて、BMWが「コンセプト スカイトップ」を正式発表。
ここ最近、BMWにとってはコンコルソ デレガンツァ ヴィラ デステでコンセプトカーを発表するのはひとつのトレンドとなっていますが、そのうちのいくつかは実際に発売がなされ、そのうちのいくつか(たとえば昨年のコンセプト ツーリングクーペなど)は発売されないままに終わっています。
BMW コンセプト スカイトップはこんなクルマ
そこでこのコンセプト スカイトップを見てみると、BMWいわく「過去のモデルからインスピレーションを得た」とのこと。
発表前には「Z8オマージュ」だともウワサされていましたが、(フロントを見るとそれほどではないものの)リアはけっこうZ8っぽい、という印象も。
BMW コンセプト スカイトップは、コンコルソ デレガンツァ ヴィラ デステの伝統を継承した、本当にユニークでエキゾチックなデザインです。BMW Z8 や BMW 503などの歴史的な先祖に匹敵する、最高レベルのドライビング ダイナミクスとエレガンスの組み合わせを提供します。
BMW グループ デザイン責任者 エイドリアン ヴァン ホーイドンク
スカイトップの薄いテールライトとシャークノーズ形状を持つフロント エンドはZ8 ロードスターからインスピレーションを得たもので、 彫刻的なボンネットのデザイン、小さなヘッドライト、ユニークなフラットデッキのリアエンドは1950年代後半のBMW 503を連想させ・・・。
「リアサイド」ウインドウに相当する部分にはBMWならではのホフマイスターキンクが表現されています(小さなウイングレットのようなドアハンドルが面白い)。
トップ(ソフトトップに見えるが、おそらくはハードトップにキャンバスを貼ったもの)はデタッチャブル式で、2ピース構造を採用しており、分割してトランクに収納できる、とのこと。
ホイールは「ディッシュ+タービン」風のちょっとレトロなデザインです(スポークとスポークの間にはフィンが内蔵される)。
フロントフード上のエアアウトレットは「M」風でもありますね(ただしエッジが緩やか)。
そしてこの2つのエアアウトレットの間の「盛り上がり」がリアセクションのセンターリブにつながるというユニークな構成です。
そしてやはり特徴的なのはこの広大なリアデッキ。
その形状を見るに、おそらくボート(ヨット)を意識したものではないかと思われます。
全体的には段差が抑えられ、ダクト周辺も丁寧にデザインされることで上品さが演出されているようにも思えます(キドニーグリル周辺は「発光」するものの、ほぼバンパーとシームレスである)。
リアもやはり「滑らか」で、ここは逆に「M」モデルのようなディフューザーやエアロ要素が排除され、バンパー表面とテールパイプがツライチになるなどスムーズさが強調されているようですね。
テールパイプを持つことからも内燃機関を積むことがわかりますが、コンセプト スカイトップに搭載されるエンジンは4.4リッターV8ツインターボであることが明かされています。
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BMW コンセプト スカイトップのインテリアはこうなっている
そしてこちらはコンセプト スカイトップのインテリア。
プロポーション同様に、ベースとなるM8の面影が強く残りますが、裏を返せばそれだけ市販可能性が高いということなのかもしれません(現時点でBMWはコンセプト スカイトップの市販化について触れてない)。
デジタル ゲージ クラスター、インフォテインメント スクリーン、センター スタック、ギアセレクターなどのパーツも「ほぼ8シリーズ」からの流用に見えますが・・・。
その加工はちょっとづつグレードがアップしているようにも思えます。
シートもやはり8シリーズと共通であるように見えますが、エクステリア同様に「段差を抑えたスムーズな表面」を持つもよう(背中〜ショルダーあたりの処理が独特である)。
シート後方はロールバー、そして昇降式リアウィンドウも備えます。
上述の通りコンセプト スカイトップは”コンセプトカー”にしては既存8シリーズとの共通性も多く、しかしそのぶん市販される可能性が高い(それを前提にしている)とも考えることができ、遠くない時期に何らかのアナウンスがあるのかもしれませんね。
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参照:BMW