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【衝撃ラップ】ポルシェ・タイカン ターボGTがロードアトランタでEV最速記録樹立|雨天でも記録を更新

| ポルシェ・タイカンは「もっとも多くの記録を持つポルシェ」かも |

それでも「タイカン界隈」は今ひとつ盛り上がらない

【衝撃ラップ】ポルシェ・タイカン ターボGTがロードアトランタでEV最速記録樹立|雨天でも記録を更新

Image:Porsche

2025年型ポルシェ・タイカン ターボGT(ヴァイザッハ パッケージ装着車)が、アメリカ・ジョージア州のロードアトランタ・サーキットにて、市販電気自動車(EV)として最速ラップタイムを叩き出すことに。

そのタイムは1分27秒15だとアナウンスされ、この記録は、雨上がりの難しいコンディションにもかかわらずの達成です。

なお、ポルシェ・タイカンはこれまでにも「ニュルブルクリンクEV最速」のほか、「連続ドリフト」「最大高度差地域を走破」「キャノンボールラン」など様々な記録を更新していますが、「もっとも多くの記録を更新したポルシェ」といった印象も。

そしてこういった記録更新を立て続けに行う背景としては「EVであっても高いパフォーマンスを誇る」「ガソリン車にできないことも可能である」といった事例を示すための「プロモーション」的側面が強いのではないかと理解しており、しかしそれでも盛り上がらないのが「ポルシェのEV」。

ポルシェ・タイカンがまたまたギネス記録を樹立。「氷上にて、17.5kmもドリフトをし続けた」。おそらく今後もポルシェのチャレンジは続くであろう
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実際のところ、フェラーリも「EVに対する富裕層の需要はゼロに近い」として2台目のEV計画を先送りにするともコメントしていますが、現時点では「どうやってもEVに注目を集めることは難しい」のかもしれませんね。

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ポルシェ・タイカンの主要スペックとパフォーマンス

項目内容
車両名2025年型 ポルシェ・タイカン ターボGT(北米仕様・ヴァイザッハパッケージ)
価格約23万ドル(約3,600万円)
パワートレインデュアルモーター(AWD)
出力777馬力(ローンチコントロール時:1,019馬力)
トルク最大958 lb-ft(約1,299Nm)
0-60マイル加速2.1秒(ローンチコントロール使用時)
最高速度190mph(約306km/h)
トランスミッション2速オートマチック
Porsche-Taycan (2)

Image:Porsche

タイカン・ターボGTのタイム記録詳細:驚異の1分27秒15

今回のチャレンジについては以下の通り「一部ウエット」、それにもかかわらず記録は前記録保持者の2021年型 タイカン ターボSより6.73秒も速いものとなり、さらに驚かされるのは、全パワートレイン含めた生産車最速記録(1:24.88/ポルシェ 911 GT2 RS)との差がわずか2.12秒だったということ。

つまりタイカン・ターボGTは「ピュアエレクトリックカー」としてだけではなく、パワートレインに関係せず「とんでもなく速い」クルマであることがわかります。

  • 記録日:2025年5月28日
  • ドライバー:パトリック・ロン
  • 気象条件:気温摂氏24℃前後、中程度の雲、微風(北風)
  • 路面状態:雨の後で一部ウエット

今回のポルシェ・タイカン・ターボGTの装着タイヤと技術要素

そして今回のチャレンジに用いたタイカン・ターボGTのコンディションは以下のとおりですが、パトリック・ロンは実際に走行した印象を以下のように語っています。

「アクティブサスペンションが路面の起伏やロールを完璧に吸収してくれた。レースカーにもない、なめらかで圧倒的な加速感があった。」

  • タイヤ:ピレリ P Zero Trofeo RS(NF0仕様/タイカン専用)
  • サスペンションアクティブライドサスペンションを採用
  • タイヤ空気圧:37psi
  • バッテリー状態:97%充電、Track Enduranceモードで温度調整(68°F=約20℃)済み
Porsche-Taycan (3)

Image:Porsche

ポルシェの“世界記録ツアー”

現在ポルシェはタイカン ターボGTを世界中のサーキットへ投入している最中で、その戦績は以下の通り。

サーキット成果
ニュルブルクリンク4ドアEV最速(※現在はシャオミ SU7 ウルトラが更新)
インテルラゴス(ブラジル)4ドアEV最速
ラグナ・セカ(米)EV最速級タイム
上海国際サーキット記録更新(詳細非公開)※やはりシャオミ SU7 ウルトラに敗れる
ロードアトランタ1:27.15(EV最速)←今回の記録

ライバル出現:シャオミ、そしてテスラの反撃も迫る

しかしながら「常にターゲットとされる」のがポルシェの宿命。

おそらくシャオミ、そしてテスラはタイカン・ターボGTの記録を「上書きする」ためにいくつかの行動を起こすものと考えられ、その理由はシンプルに「ポルシェよりも速いということを証明するだけで評価が急激に上昇するから(実際、シャオミSU7 ウルトラはこれで名を売ったと考えていい)。

それだけポルシェという名の存在感と意味が重いということになり、そしてこの重み=名声はこれまでポルシェが数々のモータースポーツにて勝利することで築いてきたものにほかならず、しかしその重みが「他社に利用され、(いろいろな意味で)自社のEV展開の障壁になっている」というのはなんともいえないジレンマなのかもしれませんね。

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参照:Porsche

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