
| すでにその存在が予告され、大きな話題を呼んでいたハイパーカーがついに登場 |
生産はわずか39台、その価格は「非公開」
イギリスのレーシングコンストラクター兼ビスポークカービルダー、RML(Ray Mallock Limited) が新しい少量生産ハイパーカーを発表。
その名も「RML GT Hypercar」で、ベースにはポルシェ911ターボを採用し、カーボンファイバー製ボディ、アクティブエアロ、そして大幅に強化されたフラットシックスを搭載し、最高出力は驚異の920馬力/1000Nmに達します。
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ル・マン由来のデザイン思想
RMLは自社のモータースポーツ活動、そしてポルシェ911 GT1といったル・マンレーサーからインスピレーションを受けてこのモデルを開発。
以前は「P39」と呼ばれていましたが、今回「GTハイパーカー」として正式に発表されています。
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アクティブエアロによる本格的なダウンフォース
標準の911ターボSが生み出すダウンフォースは146kg、しかしRML GTハイパーカーはロードモードで520kg、トラック(サーキット)モードで663kg以上を発生し、この強力なダウンフォースは以下のアクティブエアロによって生み出されるのだそう。
- フロントスポイラーはサーキットモードで7.5cm前方にせり出し、バランスを調整
- リアウィングはドラッグを最大23%低減し、最高速性能を引き出す設定
チューニングはリッチフィールドとの協業
エンジンはイギリスの名門チューナー、リッチフィールドモータース(Litchfield Motors)との共同開発。
1年間の保証やOTA診断機能を備え、雨天走行用の「600馬力ウェットモード」までもが用意されています。
インテリアとカスタマイズ
キャビンは徹底的に再構築され、ボディ同色のカーボンファイバーやコントラストステッチ入りシートを採用(もちろん、幸運な購入者は個々の仕様を指定できるものと思われる)。
今回公開されたデモカーでは「ストームパープル」の外装にゴールドアクセントを加え、ロールケージまでもが同色で塗装されるというこだわりっぷりを見せています。※近年、いかにパフォーマンス重視のクルマといえど、高い芸術性やクラフトマンシップを備えていなければ評価を受けることが難しい
39台限定、RML 40周年記念モデル
このモデルはわずか 39台のみ生産で、その数字はRMLの創立40周年を記念した「第39番目のプロジェクトカー」に由来。
同社はこれまでにOEMによる開発委託やワンオフプロジェクトを多数手掛けており、その一例がかつて世界最速EVだった「NIO EP9」の開発(当時のコードはP31)で、このクルマはニュルブルクリンクで6分45秒という記録を打ち立てた実績も持っています。
もしも911 GT1を逃したなら…
1990年代に登場した伝説的ロードカー「ポルシェ911 GT1ストラッセンバージョン」を買い逃した人にとって、RML GT ハイパーカーはこの本家GT1に最も近い現代的オマージュという意味でも「見逃せない存在」。
なお、まだまだRMLはロードカー業界では名が知られた存在ではないためか「受注枠が残っている」といい、しかしここからRMLが次々とコーチビルドプロジェクトを発表するようになれば(ガンサーワークス同様に)その評価が急激に上昇し、「もっとも手に入れることが難しいクルマのひとつ」を手掛けるビルダーとなるのかもしれません。
Set your alarms: wraps come off tomorrow at 9.30am BST#RMLgroup #Hypercar #SalonPrive #Mallock pic.twitter.com/KceGEJ5A4Z
— RML Group (@RMLGroup) August 26, 2025
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