| フェラーリ、ランボルギーニもコロナウイルスの影響下でも成長を見せる |
さて、世界は徐々にコロナウイルスの影響から立ち直りつつありますが、自動車メーカーについては「悲喜こもごも」。
いくつかの自動車メーカーは従業員の大量解雇を実施せざるをえなくなり、そしてまたあるメーカーは倒産の危機が報じられています。
そして今回は逆に「ポルシェが好調」というニュースですが、北米市場において、2020年4月にポルシェはいったん(コロナウイルスの影響で)前年比45.8%まで販売が落ち込み、しかし6月には前年比マイナス3.1%という状態にまで回復した、とのこと。
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ポルシェは陰ながら努力していた
そして驚くべきことに、2020年第二四半期(4〜6月)のポルシェの販売台数は前年比+30%となっていて、つまりは中期的に見て驚くべき成長を見せたということになりそうです。
なお、もっとも伸びたのは992世代の911だそうですが、ポルシェはコロナウイルスの影響下においても手をこまねいていたわけではなく、(新車・中古車とも)保証期間の延長、低金利キャンペーンの展開、自宅への納車等様々なサービスを行なっており、これらのおかげで中古車において、6月では(3,000台近くを売って)前年比6%の成長を見せ、販売台数としては「過去最高台数」を記録したと報じられています。
ちなみに北米において、コロナウイルスの拡大とともにガソリン価格が大きく下がっており、これによってEVつまり「タイカン」の販売が影響を受ける可能性もありそうですが、ポルシェの北米法人代表であるクラウス・ツェルマー氏によると「心配していない」。
その理由について、ガソリン価格の上下にて選ぶクルマを変えるのは「クルマをランニングコストにて選ぶ層」だとしており、ポルシェの顧客にそれはあてはまらないと考えているためだとしています。
ポルシェは日本でも販売好調
なお、ポルシェが好調なのは日本市場においても同様で、2020年6月だとポルシェの販売台数は前年比99%。
さらには1-6月の累計だと前年比116.3%となっており、つまりコロナウイルスの影響にかかわらず成長を見せている、ということに。
ちなみに1-6月累計(2020年前半期)でもっとも成長したブランドはフェラーリ(130.2%)、その次がロータス(124.2%)、3位がポルシェ(116.3%)、その次がランボルギーニ(12.9%)。
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一方メルセデス・ベンツは78.7%、フォルクスワーゲンは79.7%、BMWは67.4%、アウディは82.1%なので、高級車ブランドや大衆車ブランドは販売が減少し、スポーツカーメーカーが支持されているという構図が明らかになっているようにも思います(ただしマクラーレンやアストンマーティンは販売を落としている)。
参照:Autoblog