| ここから注文すれば、どれだけ早くても納車には2年以上 |
おそらく最初のプロサングエ生産開始までもまだまだ時間があるはずだ
さて、フェラーリは9月中旬にブランド初のSUV「プロサングエ」を発表したところですが、その翌日にはコマーシャル&マーケティングマネージャー、そして「誰に限定モデルを売るべきか」を判断する権利を持つ男、エンリコ・ガリエッラが氏が「受注殺到につき、注文受付を一時的に終了する可能性がある」と語ったのは記憶に新しいところです。
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どうやらフェラーリは本当にプロサングエの受注を停止したもよう
そして今回、そのエンリコ・ガリエッラ氏がオーストラリアのカーメディアに対して「プロサングエの受注を停止した」とコメントし、どうやら今回正式に受注が締め切られたもよう(ただ、日本ではどうなのかわからない。枠を持っているディーラーもあると思う)。
加えて同氏は「注文を受けなくなったのは秘密ではありません。まだプロサングエを1台も納車していないのに、これだけ興味を持ってもらえたことを誇りに思います。今回の受注停止は、フェラーリのポジショニングとモデルの整合性を考えての決断です」とコメント。
ちなみにフェラーリはプロサングエを(フェラーリの)全生産台数の20%までしか作らないと宣言しており、現在のフェラーリの総生産台数は1万台ちょっとなので、プロサングエの生産台数は年間で2,000台を超えるくらいに絞られるのだと思われます。
その理由は述べられていないものの、おそらくはSUV(プロサングエ)の台数が増えることによってフェラーリのブランドイメージが希薄化することを懸念しているんじゃないかと考えていて、そのためプロサングエは「少ない台数でも利益を取れるよう」V12エンジンを搭載し、そして販売対象をVIPのみに絞ったのかもしれません。
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納車待ちの列の「最後」だとフェラーリ・プロサングエを受け取るのは2年後に
そしてこのプロサングエについて、受注停止直前にオーダーを入れた人だと納車までに二年はかかるとされており、今後プロサングエのオーダー受付が再開されたとしても、そこから注文を入れると「さらにそこから納車待ち」が発生することになるわけですね。
なお、フェラーリは(限定車含め)全てのモデルを同時に工場内で生産するわけではなく、特定モデルを生産し、それが終わったらまた次のモデル、という感じで生産するモデルを次々と新しいモデルへとシフトする方式を採用しています(ただし複数モデルの生産を並行して行う。しかし現在何車種まで同時生産できるのかはわからない)。
これはモデルごとに生産設備や工作機械が異なるためで、工場のキャパシティ的に多くの車種を同時生産するだけの余裕がないためですが、現在生産を行っているのは2021年5月に発表された812コンペティツォーネ(フェラーリの工場周辺を走る車両から判断して)。
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同じV12エンジンそしてフロントエンジンということを考慮するに、プロサングエの生産は812コンペティツォーネとそのオープンモデルである812コンペティツォーネAの全台数を作り終えてからということになるのだと推測していますが、いずれにせよプロサングエの生産開始までにはまだまだ時間があると考えていいのかもしれませんね。
参考までに、ランボルギーニ・ウルス・ペルフォルマンテ、ウルスSについては受注開始前にすでに「予定生産台数の枠が全て埋まった」、そしてアヴェンタドール後継モデルについてもすでに予定生産台数を売り切ったという話もあり、現在のスーパーカーは「発表されてからではもう手に入れることができない」というほど人気化しているということもわかります。
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参照:Drive