ただし以前のベルトーネとは無関係で「名称」だけを使用
またまた実現しそうのないスーパーカー(ハイパーカー)、「ベルトーネDianchè BSS GT Cube」「ベルトーネBertone Dianchè BSS GT One」の構想が公開に。
これはロンドンベースの企業「Flymove(フライムーブ)」が推進するプロジェクトで、約一ヶ月前にこのフライムーブは「ベルトーネ」の商標使用権を獲得して活動を開始している模様。
ベルトーネの名称が早くも復活
詳細は公表されていないものの、親会社は「 Flymove Dianchè 」で、これに技術パートナーとしてAKKAテクノロジーが参画して「Flymove Bertone」が設立されているようですね。
なお、デザインカンパニー/カロッツェリアとしての「ベルトーネ」はすでに廃業しており、実質的には過去のベルトーネと今回のプロジェクトとは無関係。
ただしフライムーブは正式にベルトーネから商標利用権を得ており、たしかに「b」のロゴもあのベルトーネそのまま。
実物大プロトタイプは完成済み
なお、フライムーブはすでに実物大プロトタイプを完成させていて、昨年にミラノで開催した限定イベントにて展示したと報じられ、その場で投資を募ったのかもしれません。
今回公表された2種類のスーパーカーのうち、「BBS GT One」はエントリーモデルで、前後にエレクトリックモーターを搭載して400馬力を発生。
一方で上位モデルのBBS GT Cubeは800馬力を発生し、0-100キロ加速2.2秒、最高時速は350キロ、と伝えられています。
なお「BBS」の名称はホイールメーカーのBBSとは関係なく、「バッテリースワップシステム/Battery Swap System」に由来。
これはフライムーブが開発したとされるシステムで、文字通りバッテリーが消耗すると「充電」ではなくバッテリーステーションで「交換」することで充電時間待ちをすることなく走行が可能となるもの。
一度はテスラそして日産も考慮したシステムですが、様々な側面から不採用となったものですね(それを実現する、というのも疑わしい)。
現在のところ価格は不明で、しかしフライムーブは2020年にはデリバリーを行いう予定だと報じられますが、「まず無理だろうな」という感じではありますね。
フライムーブはシティカーも計画中
なお、このフライムーブは、同じくベルトーネ名義で「シティカーBBS Cube」も計画中。
ビジネスモデルとしては、まずスーパーカーの「BBS GT」シリーズで名を売り、その後に発売するであろうシティカーで実際の利益を得ようということなのだと思われます。
このデザインを見るに、「BBS GT」とのデザイン的共通性も見られ、計画としては優れたものであるように思えますが、「資金」「技術」の面においてやはり実現は難しいのかもしれません。