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ランボルギーニが「フェラーリに倣った」保証体制を導入。新車購入から5年間はメンテ無償、さらに車両生涯にわたる状態の維持にも注力

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| 少量生産自動車メーカーは「これまでとは異なる」領域に脚を踏み入れる必要がある |

【はじめに】ランボルギーニにとって、クルマは「時を超える芸術作品」である

ランボルギーニは単なる移動手段を超えた存在であり、それはひとつの時代を超越した芸術作品、デザインと性能の象徴であるとも考えられます。

よってランボルギーニとしては「その芸術作品を、車両の生涯を通じて完璧な状態で保存する」ことを考え、それによって過去に販売した車両の価値を高めることによってブランドバリューを向上させ、ひいては新車の価格設定を「より利益を確保できる」状態へと導くことを考える必要がある段階に来ているわけですね(これはすでにフェラーリが実践していることである)。

【「時間に打ち克つ」という哲学】包括的アフターサービスが保証する、永続的な価値

そして今回ランボルギーニが打ち出したのが「時間に打ち克つ」というコンセプト。

この理念に導かれ、今回アウトモビリ・ランボルギーニは「すべての車両が何年、何十年先にもその輝きを維持できるよう、アフターサービスの卓越性の境界線を押し広げる」という発表を行っています。

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このコミットメントに従い、ランボルギーには包括的なアフターサービスと製品群を通じ、「車両の完全性、性能、そして情感あふれる力(エモーショナル・パワー)を守るために必要なすべてを提供する」ことに言及していますが、ランボルギーニのアフターセールス部門責任者、ジュリアーノ・カッサターロ氏によれば以下の通り。

「ランボルギーニのアフターセールスは、ホリスティック(総合的)なカスタマーケアを採用し、すべての車両が時を経ても本来の特性と性能を維持し、それによってその価値を保護し、さらには高めることを保証します。私たちの使命は、お客様がクルマを所有する生涯を通じて、包括的なサポートを提供することです。私たちのプログラムを通じて、この旅は永遠に続くように設計されています——所有権の最初の日から、その車両が歴史的モデルとして認証される資格を得る瞬間まで。」

【所有を支える具体的なプログラム】長期保証と定期メンテナンス

このビジョンをさらに具体化するため、テメラリオ、レブルト、ウルスSEの各モデル購入時には、5年間の定期メンテナンスが標準にて付帯されることに。

これによって最適な性能と一貫したドライビングプレジャーが保証されると同時に、長期的なケアこそが所有の核心であるというランボルギーニの姿勢が強化されることとなるわけですね。

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  • セレツィオーネ保証延長プログラム: オーナーは、車両の初回登録時から最長10年間、公式保証を延長することができ、安心と持続的な価値を提供
  • 電動モデルへの対応: ランボルギーニのハイブリッド化する未来に向け、PHEVおよびHPEVモデルに搭載される高電圧バッテリーに対し、業界をリードする8年間の標準保証を設定。このサービスによって革新と長期信頼性へのブランドの焦点を明確に

【純正パーツとアクセサリー】オリジナリティと個性を守り、高めるもの

そしてランボルギーニの特性を維持することは「最高のパーツとコンポーネントのみを使用すること」を意味しており、ランボルギーニ純正スペアパーツは車両の本来の卓越性と独占性を維持するための基本となるもの。

ひとつひとつのコンポーネントは各ランボルギーニを定義する調和と相乗効果を保護するために設計されていますが、これを補完するのが純正アクセサリーラインで、150点以上に及ぶこの洗練されたコレクションは、各車両を昇華し、個人化するために設計された特注製品群です。

ランボルギーニによって開発、承認されたこれらのアクセサリーは、オーナーがその所有の旅を通じ、愛車のアイデンティティを継続的に高めることを可能にしますが、これらはランボルギーニ側が提供する物とは別に、オーナーが「自分で」そのクルマの価値を維持したりアップデートすることに役立つのかもしれません。

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【グローバルな公式サービスネットワーク】情熱と精密さを受け継ぐ認証技術者

これらの約束を現実のものとするのが、ランボルギーニ オフィシャル ネットワーク——最高水準で訓練された認証エキスパートによるグローバルチーム。

このネットワークは、年式やモデルに関わらず、すべてのランボルギーニが、それらが製造された時と同じ情熱、精密さ、そしてケアを受けられるようにするために不可欠な存在です。

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Image:Lamborghini

【歴史的車両への取り組み】ポロストリコと「認証プログラム」

加えてランボルギーニは「最新のクルマ」だけではなくクラシックモデルの状態維持に注力していることもよく知られ、専用の「認証プログラム」 を通じ、ヴィンテージランボルギーニモデルのオーナーは自身の車の歴史的価値を保存し、高める機会を与えられることに。

この取り組みは、これらの貴重な車両の遺産を保護するだけでなく、その文化的価値が何世代にもわたって輝き続けることを保証しますが、やはりフェラーリ「クラシケ」同様の試みであると考えられます。

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ランボルギーニ
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「ヴィンテージランボルギーニ」を担当するポロストリコは2015年に設立され、これはご存じの通りアウトモビリ・ランボルギーニにおいて歴史的車両の保存、修復、認証を担当する部門。

ポロストリコによる修復は常に明確な目的を持っており、それは歴史的、技術的、美的アイデンティティを完全に尊重し、すべての車両をオリジナルの状態に戻すこと。

各プロジェクトは、アーカイブの詳細な調査と、ポロストリコチームが調整・監督する何時間にも及ぶ熟練の作業から始まります。

このポロストリコは厳格なプロセスを通じ、メカニカルコンポーネント、インテリア、塗装、改造、そして当時行われた作業について分析を行い、あらゆる詳細をアーカイブ文書と照合するのだそう(レストモッドは行わず、当時そのままの復元を行うことをモットーとしているため、説明書の誤字脱字もそのまま再現するらしい)。

この手順には長時間の作業を要し、詳細な技術報告書をもって完了することになりますが、これはランボルギーニならではの特別なサービスであり、ポロストリコの主要な目的——ランボルギーニの歴史的車両を保存し、すべての認証が真正性、透明性、説明責任の証となることを保証する——を具現化するものに他なりません。

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【まとめ】永遠に続く、それぞれのランボルギーニの伝説

品質、職人技、そしてケアへのたゆまぬ追求を通じ、ランボルギーニのアフターセールスは「それぞれのクルマの伝説が生き続けることを保証する」という取り組みが開始されており、これは「常に象徴的であり、常に非凡であり、そして永遠に時代に縛られない存在」というランボルギーニの掲げるポルシーにもマッチした行動であると言えそうですね。

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参照:Lamborghini

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