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マセラティが第3四半期に驚愕の「販売台数60%減」。親会社のCEOは「ブランディングが不適切、ストーリーテリングが不足」としてマセラティCEOを解雇

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| たしかに今のマセラティからは「ストーリー」が感じられない |

ある意味では「他のブランドのクルマでも代替できる」存在になってしまった

さて、現在ジープ、ダッジ、ランチア、フィアットなどステランティス傘下の各ブランドの不振が伝えられる昨今ですが、もっとも「危険」だと言われるのがマセラティ。

モデルチェンジした新型車が売れずに販売の激減が報じられていますが、直近で発表された2024年第3四半期の決算において販売台数が前年比で60%も減少し、さらには年初からの累計でも58%以上の減少を記録するなど”大惨事”ともいえる状況に。※ステランティス全体では20%の減少

なお、この状況について、ステランティスCEO、カルロス・タバレス氏は(マセラティの)ポジショニングが不明確で「ストーリーテリングが適切ではない」こと、そして「値引き販売を行いブランドバリューを下げていること」に言及しています。

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マセラティは「さらなるプレミアムブランド」への変革を目指しているが

現在のマセラティはこれまでとはやや方向性を変化させており、「より高級へ」「高価であっても顧客が購入したくなるクルマを作る」ことを標榜し、モデルラインアップを減少させ”利益とプレミアムな魅力”に再集中しているものの、現実は厳しく、2023年1月〜9ヶ月では約20,600台であった販売台数が今年の同時期だと約8,600台に急落し、これによってダビデ・グラッソ氏はCEOの座を失うこととなったもよう。

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これだけの販売の落ち込みを記録するとなると「解任」も当然ではありますが、さらにステランティスのカルロス・タバレスCEOは「ブランドのプレミアムな魅力を損なっている」としてマセラティのマーケティング戦略と割引販売を要求するディーラーを非難。

ちなみに同氏がマセラティのマーケティング問題を指摘するのはこれが初めてではなく、9月にも同様のコメントを発していますが、その際にはまだダビデ・グラッソ氏の首がつながっていたので、今回は「堪忍袋の緒が切れた」ということなのかもしれません。

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今後マセラティは「回復」なるか

ただしマセラティとてこの状況に何ら対策を撮っていないわけではなく、まずコスト削減がステランティスのマセラティ回復計画の中心的な要素になっており、それに次ぐのが新製品の投入で、今回の決算発表では以下のように言及されています。※新CEOについてはまだ任命の発表がない

「マセラティの出荷は前年同月比で大幅に減少しており、しかし2024年には特にSUVやラグジュアリークーペのEVバリエーションなど、重要な新製品が登場する予定です。マセラティは2023年末に3モデルの生産が終了したため、短期間に大幅に減少した製品ポートフォリオでの業務を行い、利益を回復するためにコストの適正化に注力します。」

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そしてカルロス・タバレスCEOによるコメントは以下の通り。

マセラティは赤字です。その理由はマーケティングです。マセラティブランドは明確にポジショニングされておらず、ストーリーテリングが適切ではありません。このブランドは単にスポーツカーだけではなく、グランツーリズモであり、生活の質、ドルチェ・ヴィータ、テクノロジーを体現しています。」

加えて同氏は中国のディーラーが大幅な割引をもって車両を販売したいと考えていることにも触れ、「私たちは彼らにこう伝えています。”私たちはあなたのブランドを壊すためにここにいるわけではありません”。しかし、マーケティングが素晴らしくない場合、ディーラーが低価格で販売しなければならないと思っているなら、それは問題です」とも述べており、つまり「値引き販売」しなくてはならない状況もまた結局はマーケティングの不備に起因する指摘しているようですね。

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