| 経営判断の誤りがここまでの惨状を招くとは |
果たして日産はここから盛り返すことができるのか
さて、倒産の危機もウワサされ様々な問題が指摘される日産ではありますが、今回は「競争力のあるハイブリッドを持たないことがさらに事態を悪くし、日産の財務的な困難を招いている」という報道。
2020年、日産のCEOである内田誠氏はハイブリッドを一切無視し、完全に電気自動車(EV)への移行を加速させることとなりますが、これが現在「失策」だと判断されており、内田誠CEOの任期終了を早めることになるかもしれないと言われています。
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内田誠CEO「ハイブリッドは長続きしない」
今回ロイターが報じたところによると、日産の幹部たちは、アメリカ市場におけるハイブリッドモデル不足について数ヶ月前から懸念を抱いており、しかし内田誠CEOはハイブリッド車に対する需要が長続きしないと考えていために上述の決定を行っていて、内田誠CEOは(ハイブリッド車のラインアップを欲しがる日産幹部たちに対し)「言い訳かもしれないが、昨年の11月までは、ハイブリッド車の需要の急増を予見することができなかった」と語ったのだそう。
ただ、現時点での北米における日産の販売は何故か増え、現時点では前年比で1.7%増加を記録しており、これは悪くない結果かもしれません。
しかし一方、高級ブランドであるインフィニティは12.8%減少していて、そのため日産グループ全体の販売は2.2%減少することに。
そしてロイターは日産ブランドの「伸び」はインセンティブ(販売報奨金。消費者にとっては値引きの原資)によって支えられているといい、これは先日報じられた「在庫が減少している」と言う話とあわせて考えるに、単に日産は在庫を値引き販売し「販売台数を積み上げているだけ」と捉えることも可能です。
参考までに中国では販売が13.1%減少しさらに、グローバルだと今年度上半期の営業利益が90%減少したこと、純利益が94%減少したことが公式に発表されており、この結果、内田誠CEOは一連の改革とコスト削減策を発表しましたものの、コスト削減には限界があり、というもの「入ってくるお金が限られているから」。
ただ、日産はハイブリッドの重要性を再認識し、2027年までに16種類の新しいハイブリッドパワートレインを投入する計画でを持っているものの、これらが市場に登場するまでに「日産が生き残っているかどうか」はまた別の話です。
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参照: Reuters