| 現在アキュラは「新型インテグラ」を投入しており、こちらがアキュラRSXの「後継」だと位置づけられている
よって新型RSXとかつてのRSXとの関連性はない
さて、多くの自動車メーカーが「EVへの転換を遅らせる」中で積極的なEV化戦略を継続しているのがホンダ/アキュラ。
そして今回、日本ではインテグラとして販売されていた「アキュラRSX」がEVとして復活するとアナウンスされていますが、これは北米で販売される新型インテグラのEV版でもスポーツクーペでもなく、なんと「SUV」としての登場です。
ホンダは名称の使い回しを行うことが少なくないが
ちなみにホンダは取得した商標を無駄にせず再利用することがあり、これまでだと「ライフ」の復活、二輪から四輪へと移り復活したものだと「インテグラ」「ビート」「ストリーム」、逆に四輪から二輪に転生した例では「トゥデイ」などが存在します。
そしてこういったケースでは「以前のモデルと新しいモデルとの」技術やコンセプト的な関連性は非常に薄く、実際のところ「全然関係がない」モデルでもあるのですが、今回のRSXについても同様だと考えると理解しやすいのかもしれません。
新型アキュラRSXはこんなクルマ
そこでこの新型アキュラRSXを見てみると、ホンダが新たに開発したEV専用プラットフォームを採用していると説明されており、市場投入は2026年。
ホンダは現在、GMとともに開発したEVプラットフォームを使用したホンダ・プロローグ、そしてアキュラZDXを発売していて、しかしGMとの提携解消によってこれらと同じ車体を利用できず、よって独自に開発したプラットフォームを使用する必要があるわけですね。
そしてこのアキュラRSXはホンダおよびアキュラの電動化計画にとって重要なステップとなり、その理由は「ホンダのオハイオ州のEVハブで初めて製造されるモデルとなるから」。
このEVハブでは、(その中にある)マリービル自動車工場、イーストリバティ自動車工場、アナエンジン工場の3つの施設につき7億ドルの改修費を投じての再構築が進められていて、このプロジェクトでは、ホンダの新しいインテリジェント・パワー・ユニット(IPU)を製造するための大型ダイキャスト技術が導入されることについても報じられています。
こういったところを見るに、新型RSXは「新型インテグラの派生車種」ではないということがわかりますが、アキュラ自身も新型RSXについては「かつてのRSXの復活ではない」とバッサリ。
さらに「かつてのRSXはグローバル市場ではインテグラを名乗っており、そのインテグラは現在新型へとスイッチし高い評価を得ている」とも述べているので、(先代)アキュラRSXの後継は「インテグラ」だと位置づけているようですね。
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なお、現時点では新型RSXについてわかっていることはおおよそ上述のとおりであり(つまりほとんど何も知られていない)、しかし「アキュラ・パフォーマンスEVコンセプトからインスピレーションを得たデザインを持つ」とも伝えられ、たしかにカモフラージュ越しからでもその面影を感じ取ることが可能です(ただし、NSXにインスパイアされたリアデザインはすっきりとした普通っぽいものへと置き換えられている)。
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参照:ACURA