| 三菱が”エボ”復活を匂わせる |
三菱UKの役員、ランス・ブラッドレー氏がメディアに語ったところによると、「エボリューション」の名称が復活する可能性がある、とのこと。
現時点では具体的な話はないとしながらも、「エボリューションの名を使用しない手はない」と語っています。
なおコンセプトカーながらも三菱はe-EVOLUTIONコンセプトを昨年の東京モーターショーにて公開しており、ハイパフォーマンスセダンに対してではなくとも「エボ」が復活する可能性も。
「エボリューション」は三菱の立て直しに有用
このeエボリューションについて、三菱は発表時に「ミツビシの強みを集めた」としており、それは「SUV」「EV」そして「4WD」。
SUVとはパジェロをはじめとするオフローダー/クロスオーバー、EVはi-MiEV、4WDもパジェロや、そして4WDについてはランサーエボリューションに搭載された「AYC(アクティブ・ヨー・コントロール)」を指していると思われますが、ミツビシは「自社の強みをよくわかっている」ということに。
日産も同様で、「いったん悪化した業績を立て直すには」選択と集中が必要とされ、カルロス・ゴーン氏が着任した際はまず「不要な車種をカット」。
一方で「GT-R」や「フェアレディZ」といったイメージを牽引する車種には費用を投じています。
つまりは(他社にはない)強みを最大限に活かしたイメージ戦略を取ったということになりますが、ミツビシもやはり同様の戦略を取ると思われ(しかもミツビシ自動車の会長はカルロス・ゴーン氏に)、よって上述の「SUV」「EV」「4WD」に加え、イメージ的な戦略として「エボリューション」は不可欠(というかこれを活用するのが復活への近道)。
現在三菱は「エクリプス」を復活させているものの、これを見ても分かる通り三菱は過去の遺産を現代風に解釈して活用する意向を持っており、その意味でも「エボリューション」投入はあるだろう、と考えています。
ただ、現在三菱はルノー・日産の一員であり、日本市場よりも「世界」でものごとを見ないと行けない立場。
よってWRX STIの対抗として「(縮小する市場でもある)セダン」にエボリューションという名称を与えるよりも、(売れ行きのいい)SUVにおいてこの知名度を活用し、SUVブームに乗じて「スーパーオフローダー」として販売したほうが良さそうではありますね(その意味では”パジェロエボリューション”は早すぎた存在だったのかも。