| スバルはイメージ回復に躍起 |
スバルが中期(2025年まで)ビジネスプラン「STEP」を公開。
スバルは検査不正事件に関連して社長が交代していますが、スキャンダルを払拭することができるよう、「なにかが変わった」というイメージを打ち出すことが狙いと思われます(スバルからのプレスリリースはこちら)。※とくにイメージは悪化していないように思われるものの、こういった取り組みは真摯さのあらわれであり、高く評価されるべき
大きく分けると、「STEP」の骨子は下記の3つ。
・お客様一人一人が主役の、心に響く事業活動を展開する
・多様化する社会ニーズに貢献し、企業としての社会的責任を果たす
なおSTEP策定の意図としては”「安心と愉しさ」の提供を通じて、お客様から共感され、信頼していただける存在となることを目指して、新たな中期経営ビジョン「STEP」を策定”とあり、やはり信頼回復がその中心にあることは間違いなさそう。
STEPの意味としては「Speed」「Trust」「Engagement」「Peace of mind & enjoyment」の要素の頭文字を取ったとしており、次の「JUMP」につなげる意味がある、とのこと(なかなか考えたな)。
さらにもっとも重要な信頼=Trustの頭文字のカラーを強調している、とも述べています。
加えてSTEPの取組内容としては下記の要素を新たに公表。
・品質向上への取り組み
・SUBARUづくりの刷新
・安心・安全への取り組み
・ブランド強化の取り組み
・商品計画とデザインの方向性
・環境への取り組み
・トヨタ自動車株式会社とのアライアンス
・イノベーションの創出に向けた取り組み
・市場戦略
・航空宇宙事業戦略
ここでぼくが注目したいのは「商品計画とデザインの方向性」「トヨタ自動車株式会社とのアライアンス」「市場戦略」の3つ。
商品計画とデザインの方向性については、「主力車種のフルモデルチェンジを毎年実施」「個性の際立つSUVとスポーツモデルの強化」とアグレッシブで、さらにデザイン面については”SUBARUのデザインアイデンティティであるDynamic×Solidをより「大胆」なデザイン表現に進化させる”としており、かなり期待ができそう。
配信された画像によるとプラットフォームは「スバル・グローバル・プラットフォーム」一本ですが、SUVだと2021年辺りまでに4モデル、スポーツモデルだと明確には記されていないもののSTI含むモデル拡張が明確に示されています。
そのほかは「新設計のダウンサイジング・ターボエンジン(もちろん水平対向)」「EV発売」「HEV(ハイブリッド?)発売」と内容は盛りだくさん。
トヨタとの提携については”SUBARUの独自性は活かしつつ、EV基盤技術の共同開発やコネクテッド等の新世代技術領域での連携強化など、「もっといいクルマづくり」と「モビリティ社会全体の変革への対応」において協業を強力に進める”とのことで、主にエレクトリック分野やインターフェースにおいてトヨタの技術が導入される模様。
市場というところだと”米国での成長を維持しつつ、日本・アジア・大洋州・ロシア・中南米・欧州・中国など、それぞれの市場ごとに適した姿の持続的な成長を目指す。2025年にグローバルで130万台の販売を計画”しているとのことで、より各市場に特化したモデルを投入してゆくようですね。
このあたりは各自動車メーカーとも対応を進め、もちろんスバルも特定市場限定モデルなどを導入していますが、より「地域色」が強くなるというように受け取ることができます(とくに中国市場は特殊)。