| ただし、そんなに売れてないわけではない |
くるまのニュースによると、トヨタ・エスティマが生産中止とのこと。
エスティマというと、ミニバンブーム黎明期に「天才タマゴ」というキャッチコピーにて一斉を風靡したクルマで、ぼくも2年ほどサードカーとして乗っていたことがあるクルマ。
そして記事によると、現行エスティマは2006年の発売以来、フルモデルチェンジを受けていないとのことで、2019年7月に生産終了を決定し、10月17日をもって実際に「生産終了」。
この「生産中止の決定から生産中止」までの期間の短さを考えると、「サッパリ注文が入ってなかったんだろうな」ということもわかりますね。
エスティマの販売台数は三菱だと「トップクラス」
そして同記事では「エスティマの2019年上半期の販売台数は、1ヶ月平均で791台とし、「さほど悲観的な数字ではない」とも。
実際に2019年7月の販売ランキングTOP50だと、ボトムの50位(ダイハツ・ブーン)が823台なので、おそらくエスティマはランキングだと51-55位くらいだと思われます。
そしてこのランキングには、三菱は1車種、スズキ、ダイハツも1車種づつしか入っておらず、この「791台」であっても他メーカーだと「稼ぎ頭」に相当するポジション。
エスティマ販売終了の理由は「少子高齢化」
エスティマ販売終了の理由としては、トヨタの弁として「少子高齢化のため、国内におけるミニバンの需要が減るため」。
エスティマはほぼ国内専用モデルであり、これを(現行なり、モデルチェンジしてなり)存続させるよりは、輸出も行うアルファード/ヴェルファイア、ノア/ヴォクシーにリソースを集中させたほうが良い、ということなのでしょうね。
トヨタでは「リストラ対象」車種が、他社では「トップクラス」というのはなんともいえない事実ではありますが、エスティマがそのライフを終了させるのは避けることができそうにありません(日本ではまずまずの数字であっても、グローバルだとかなり少ない、という判断だと思われる)。
トヨタ・エスティマはこんなクルマ
トヨタ・エスティマは1990年に登場していますが、フロントエンジンではなく、ハイエース等と同様に「アンダーフロア」にエンジンを搭載したミニバン。
この初代エスティマは海外に輸出されるもイマイチ売れず、しかし国内ではその高級さから比較的高い人気を有していたと思われます。
2000年には2台目のスイッチしていますが、初代の発売開始から10年が経過しており、もともと「長寿モデル」としての性格を持っていたとも言えそう。
こちらは日本と欧州市場のみで販売されています。
その後2006年に発売されたのが現行モデルの3代目で、欧州市場での販売もなされず、事実上「ほぼ日本のみでの販売」に。
2016年にマイナーチェンジを受け、トヨタっぽい切れ長のヘッドライト、ほうれい線みたいなポジションランプがその特徴となっています。