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GR86とBRZとの関係性に異変が発生。今年前半の販売においてGR86は41.9%増、しかしBRZは43.7%減。ボクはこの差の理由についてこう考える

GR86とBRZとの関係性に異変が発生。今年前半の販売においてGR86は41.9%増、しかしBRZは43.7%減。ボクはこの差の理由についてこう考える

| ここ最近のトヨタはGRモデルの拡充などスポーツカーイメージを高めているが、一方のスバルはSUVイメージが色濃くなっている |

スバルについてはWRX STIを廃止したことが大きな痛手になったのだとも考えられる

さて、GR86とスバルBRZは言わずとしれた兄弟車であり、基本的にスペックは同一、そして価格や仕様もほぼ同じです。

ただし北米市場においてちょっとした異変が起きていて、というのも2024年前半の販売においてGR86の販売が41.9%増加して7,467台を販売したのに対し、スバルBRZのほうは43.7%減少して1,414台しか売れていないため。

北米全体で見てもトヨタディーラーのほうが(スバルディーラーよりも)圧倒的に多いためにこの数字が理解できないでもないですが、ここまで差がつくというのはちょっと理解が難しい現象です。

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なぜスバルBRZは売れていないのか

そこでぼくが思うのは、この両者の明確な差は「ブランドイメージ」によるものではないかということ。

これはイメージの良し悪しという意味ではなく、単にスバルは「使い勝手の良いタフなオフローダーを販売するメーカー」だと捉えられているんじゃないかと考えていて、実際にフォレスターは前年比で51,4%伸び、クロストレックは4.4&成長しています。

一方でWRXは39.5%も販売を落としており、この傾向を見るとやはりスバルの人気車種はSUVもしくはワゴンであり、クーペやセダンは「弱い」のかもしれません(WRX STIがなくなったことで、スバル=スポーツカーというイメージが希薄になった)。

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反面、トヨタはGR86について強力にスポーツイメージを押し出していて、購入すればサーキットイベントに参加できるというプロモーションを展開したり、さらには頭文字Dとのコラボレーションや・・・。

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GR86 / GRスープラ / GRカローラ(北米ではGRヤリスは販売されていない)をメインに取り上げたオリジナルアニメシリーズを製作するなど、とりわけ若年層に対するアピールを強めています。

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さらに北米ではGRカローラの人気が非常に高く、これによってトヨタのブランドイメージが大きく変わったとも言われていて、つまり現在のトヨタは「面白いクルマを作る自動車メーカー」「スポーツカーに対し真剣に取り組んでいる自動車メーカー」という印象が持たれていると考えていいのかもしれません。

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実際のところ、現在GRスープラとGR86の販売は(ここ最近になり、プロモーション効果が出てきたのか)非常に好調だといい(GRカローラは生産台数が限られている)、こういった”ブランドイメージ”がGR86とBRZとの販売の明暗を分けてしまった可能性がありそうですね。※そう考えると、ブランドイメージづくりが車種展開において非常に重要であるということがよくわかる

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