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レクサス「スポーツコンセプト」の謎がさらに深まる。LFA後継か、それとも新型V8スーパーカーか?レクサスはこのクルマについて「ひたすら沈黙」

レクサス「スポーツコンセプト」の謎がさらに深まる。LFA後継か、それとも新型V8スーパーカーか?レクサスはこのクルマについて「ひたすら沈黙」

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| パワートレイン、そしてトヨタとレクサスでの棲み分けなど、「あらゆる情報」が欠如している |

ただ一つ明らかなのは「トヨタは豊富な資金を持っており、トヨタ / レクサスを成長させるためにお金を出し渋らないであろう」ということである

レクサスは2025年8月、米国モントレー・カーウィークの名物イベント「ザ・クエイル」に突如として新型スポーツコンセプトを展示ていますが、驚くべきは「プレスリリースもなくスタッフも不在、ただ車両が1台置かれていただけ」ということ。

詳細が一切明かされなかったことでかえって大きな話題を呼び、「LFAの後継なのか?」「エンジンは何か?」「内燃機関が搭載されない電動モデルなのか?」といった憶測が飛び交っているわけですね。

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LFAの再来?それとも別物?

レクサスは2010年から2013年にかけて、自然吸気V10を搭載した伝説のスーパーカー「LFA」を販売していますが、その後継を望む声は絶えず、2021年には固体電池を搭載する次世代スポーツEVコンセプト「Electrified Sport(下の画像)」を発表。

0-100km/h加速2秒台、航続距離700km超を謳っており、このエレクトリファイドスポーツこそがLFAの後継であると目されていたという状況も。

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そして今回の「スポーツコンセプト」は、エレクトリファイドスポーツとは別のクルマではなく、”その延長線上”にあるモデルとみられますが、名称から「エレクトリファイド」が外れ、新しいデザイン要素も追加されています。

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レクサス
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特に高く盛り上がったボンネット、複雑なフロントダクト、LFA風のリアインテーク、ルーフに組み込まれたドローンらしきデバイスなど、ただのEVではない可能性を示唆。

さらに可動式リアウイング下に(議論を呼んでいる)排気口らしき開口部も確認されており、「本当に電気自動車(EV)なのか?」という疑問を生んでいます。

新型レクサス「スポーツコンセプト」はEVではなくV8エンジン搭載か?車両後部に取り付けられた「給油口」らしきものが注目を集める
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トヨタGTコンセプトとの関係

このストーリーをさらに複雑にしているのが、親会社トヨタの存在で、トヨタは2022年の東京オートサロンで「GR GT3コンセプト」を発表し、同年後にはレクサスバッジを装着した同型車が目撃されることに(これでレクサスRCの後継として発売されるという説が濃厚になった)。

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さらに2025年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでは「GTコンセプト」として登場し、今回のレクサス版と瓜二つのデザインを披露。

これにより、同一プラットフォームをベースに「トヨタ版レーシングカー」「トヨタ(GR)版市販車」「レクサス版市販車」の3モデルが存在する可能性が浮上しているというのが現在の状況です。

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レクサスはRC F GT3の生産終了に伴い、GT3レース参戦マシンを失い、しかし販売戦略上この後継モデルが「不可欠」。

一方トヨタもGazoo racingを通じてモータースポーツ活動を強化しており、トヨタ/レクサス双方が”プラットフォームを共有する”新型車を用いてGT3で参戦する道も考えられます。

トヨタが「GR GT3は2026年からWEC(世界耐久選手権)に参戦する」と認める。それ以前にGR GT3はレクサスRC後継モデルとして市販車が登場する可能性が濃厚に
トヨタが「GR GT3は2026年からWEC(世界耐久選手権)に参戦する」と認める。それ以前にGR GT3はレクサスRC後継モデルとして市販される可能性が濃厚に

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パワートレインの噂

最大の関心事は「どんなエンジンを積むのか?」

確実なのは、LFAのV10は復活しないということで、その代わりとして新開発となる4.0LツインターボV8が有力視され、700馬力級のハイブリッド仕様になると噂されています。

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Image:Lexus

一方でEV版の可能性も捨てきれず、レクサスは「擬似マニュアル変速機」や「エンジンサウンドの再現システム」を開発中で、将来的にはLFAのV10サウンドをEVで再現する可能性も示唆しており、これが「排気口に見えるスピーカー」の正体では?との見方も出ています。

ただ、ピュアエレクトリックパワートレーンを採用した場合、これを用いてGT3へと参戦することは(レギュレーション上)不可能であり、レクサスがGT3へと参戦するのであれば、パワートレーンは「V8ガソリンエンジン」ということになるのかも。

次期レクサスRCは「GR GT3コンセプト」と強い関連性を持つことになるようだ!現行モデルのGT3におけるパフォーマンスの低さを解決すべく「最初からGT3マシンとして設計する」
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日本の新世代フラッグシップへ

いずれにせよ、トヨタとレクサスがそれぞれ「新しい」フラッグシップスポーツを投入するのはほぼ間違いないとみられていますが、もしかするとホンダ/アキュラNSXのように、市場によってブランドを分ける戦略を取る可能性も指摘され、「同一のクルマではあるものの、米国ではレクサス版、欧州ではトヨタ版」という展開も可能性として残されます。

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Image:Lexus

ただ、この場合だとトヨタとレクサスそれぞれの求める要件を「満たせる」とは考えにくく、どちらのブランドにとっても中途半端なクルマとなってしまい、となるとやはり「それぞれのブランドに合わせ、車体を共有しつつも大きく性格を分けたクルマ」として展開されるのかもしれません。

  • トヨタ:GTコンセプト(市販&レーシング)
  • レクサス:スポーツコンセプト(市販)

いずれにせよ、レクサスの次世代フラッグシップは「電動化×ハイパフォーマンス」を融合させたモデルになりそうで、次に登場するときには、ぜひ「コンセプト」ではなく正式な市販車として姿を見せてほしいものですね。

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