| 中国人を一番信用していないのは中国人自身だとも言われるが |
これからは中国のヒット商品をパクるという手法が常套手段となりそうだ
さて、とにかく中国で売れていると言われる宏光ミニEV(Hong Guang MINI EV)。
(あの中国で)これまで類似の製品が出なかったことが不思議ではありますが、今回東風汽車有限公司が対抗製品として「風光MINI EV(FenGuang Mini EV)」を発表することに。
名称が非常に良く似ていて、そのデザインやオフィシャルフォトのカラースキームもそっくりなので「恥も外聞もなく直接ぶつけてきた」わけですが、中国企業は外国企業の人気製品を真似るだけではなく、自国の他社製人気製品すらもコピーしてくる、という端的な例だと思います。
価格は50万円ちょっとから
この風光MINI EVのボディサイズ全長2,995mm、全幅1,495mm、全高1,640mmで、これは宏光ミニEVよりもちょっとだけ大きいといい、その出力も宏光ミニEVの27PSに対して34PSだとされています。
現時点でバッテリーサイズと航続可能距離は不明ではあるものの、宏光ミニEVを「超える」ように作られていることを見るに、一回の満充電あたり航続可能距離も宏光ミニEVの「120キロ」を超えるのは間違いなさそう。
なお、価格についても宏光ミニEVよりやや高く、宏光ミニEVが「50万円以下」、風光MINI EVは「50万円以上」。
ちなみにこちらが宏光ミニEVですが、顔つきはやや異なるものの、全体的なバランスは非常に良く似ているようです。
おそらくこの価格で利益を出すのは難い
なお、いかに人件費の安い中国で製造するといえど、この価格帯で利益を出すことは難しいと思われ、実際に宏光ミニEVでは「1台売って1,500円くらいの利益しかない」とも。
ただし、EVを大量に販売することによって会社全体で排出するCO2総量を引き下げることができ、それによって会社が支払わなくても良くなる「罰金」を減らしたり、罰金を回避するために他社から購入するクレジットを減らしたり、そして仮に「クレジットを販売することができるようになれば」それが収益源にもなるため、中国の自動車メーカーはなんとかEVを売ろうとしている、とも言われます。
参考までにですが、宏光ミニEVを1台売れば「2クレジット」獲得でき、1クレジットは約5万円に相当するそうなので、1台あたり10万円分の罰金を減免できる、もしくは他社にクレジットを販売できれば10万円分の収入を得られるということになり、よって1台あたり1,500円しか利益がなくとも「売るだけの価値はある」ということになりますね。
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