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やっぱり中国は恐ろしいところだな・・・。キアのコピーEVが”本家キアが発売するよりも早く”登場し話題に。まさにこれは中国企業のスピード展開を示す例である

やっぱり中国は恐ろしいところだな・・・。キアのコピーEVが”本家キアが発売するよりも早く”登場し話題に。まさにこれは中国企業のスピード展開を示す例である

Image:東風汽車

| キア EV3の“そっくり”EVが、まさかの中国先行デビュー |

中国の自動車メーカーは「オリジナリティ追求派」と「努力を放棄し他社を模倣派」に二極化

中国の大手自動車メーカーDongfeng(東風汽車)が発表した新型EV「Nano 06」が注目を集めており、というのもこのコンパクトSUVはキアが間もなく欧米市場に投入予定の「EV3」に非常によく似ているから。

しかもその価格は、なんとKia EV3の約3分の1にあたる79,900元(約150万円)に設定されており、キアがEV3の中国展開を検討中とされる中、東風汽車は一足早くこの“似て非なる”EVを市場投入しています。※キアがEV3を発表し、発売に至るまでの間に、東風汽車はその”そっくりさん”を発売してしまった

Kia-EV3

Image:KIA

韓国キアが超オシャレなEV3とEV4コンセプトを発表。クリーンなデザインにサステイナブルな内装を持ち、内装素材は「キノコたクルミでできている」
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デザインは“似てるけど違う”?Nano 06の特徴とは

Nano 06は、2025年4月に初公開されたばかりで、現在は中国国内で予約受付が始まったばかり。

外観デザインはキア EV3と酷似しており、シャープなLEDヘッドライト、プラスチック製フェンダー(その形状まで)、17インチのアルミホイール、ルーフ形状、DJI,ピラーのアクセント(ちょっと角度が違う)などが共通点です。

一方で、バンパーやテールランプ、サイドのディテールには独自性が加えられ、完全なコピーとは言い切れず、特に注目すべきは「スプリット式テールゲート」。

下部はキャンプ時にテーブルやベンチとして活用できる実用的な設計となっています。

室内は広々。ソファベッド機能付きの5人乗りEV

Nano 06の車内は、パノラマサンルーフの下に広がる5人乗り仕様を採用し、なんと座席をフラットにしてソファベッドとして使うことも可能。

収納力も抜群で、ラゲッジスペースは最大500リットル、フロントにも70リットルの“フランク”(フロントトランク)を備えています。

インパネは12.8インチのフリースタンディング型インフォテインメントディスプレイ、そして8.8インチのデジタルメーターを配置しており、現代中国EVらしいシンプルかつ機能的な内装が特徴です。

コンパクトなのに家族向け。サイズとプラットフォーム

Nano 06の全長は4,306mmで、Kia EV3より6mm長く、ホイールベースも35mm上回る2,715mm。

コンパクトながら、家族向けやアウトドア志向のライフスタイルにもマッチするサイズ感です。

プラットフォームには東風汽車独自の「量子アーキテクチャ No.3」を採用し、エレクトリックモーターの出力は181馬力(135kW)・290Nm、バッテリー容量は44.94kWhと51.87kWhの2種類。※CLTC基準でそれぞれ401kmと471kmの航続距離を実現

驚きの価格設定。キア EV3の3分の1

そして最大の魅力は上述の通りその価格で、Nano 06の販売価格は79,900~109,900人民元に設定され、欧州におけるキアEV3の約3分の1。

現時点ではKia EV3は中国未展開ですが、将来的に投入される場合はEV5などと同様に価格を抑えてくる可能性があり、それでもとうていこの価格に対抗することは難しく、あらゆる面で中国の自動車メーカーの恐ろしさを痛感させられます。

まとめ:Nano 06は中国EV市場の新たな注目株

東風汽車g Nano 06は、見た目のインパクト、広々とした内装、実用的な装備、そして驚異の価格設定により「中国EV市場の新たな選択肢」として注目を集めていますが、キア EV3の投入を待たず、“似て非なる”EVを先に出したこの動きは、中国自動車業界のスピード感と競争力を象徴しているかのよう。

今後、KiaがEV3を中国市場に投入するのか、そしてその価格がどこまで下げられるのかにも注目ですね。

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参照:東風汽車

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