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韓国ジェネシスがル・マン用ハイパーカー「GMR-001」、加えてモータースポーツへの参戦体制を発表。2025年にはLMP2、2026年にはトップカテゴリであるLMDhへと挑戦

2024/12/05

韓国ジェネシスがル・マン用ハイパーカー「GMR-001」、加えてモータースポーツへの参戦体制を発表。2025年にはLMP2、2026年にはトップカテゴリであるLMDhへと挑戦

| まさかこんなに早く車両そして参戦体制が発表されるとは |

ジェネシスはずいぶん前からル・マンへの参戦を考え、準備を進めていたようだ

さて、つい先日には韓国ヒョンデのプレミアムブランド「ジェネシス」がル・マン24時間レースに参戦すると発表し、そのティーザー画像を公開したばかりですが、今回は早々にそのル・マン参戦のためのレーシングカー、「GMR-001 ハイパーカー」をアナウンス。

なお、参戦チーム名は「ジェネシス マグマ レーシング(Genesis Magma Racing)」、そして世界耐久選手権(WEC)とIMSAシリーズの両方にエントリーし、Genesisの耐久レースへの挑戦を先導する存在になる、と説明されています。

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ヒョンデの上位ブランド「ジェネシス」がル・マン24時間レースの参戦に向け、そのハイパーカーのスケッチを公開。おそらくは2026年からのチャレンジか
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ジェネシス マグマ レーシングの概要はこうなっている

そしてこのジェネシス マグマ レーシングにつき、まず「マグマ」というのはジェネシスにおける「パフォーマンスサブブランド」で、レクサス「F」、メルセデス・ベンツ「AMG」、BMW「M」、アウディ「RS」と同様のポジションを狙っています。

ただ、興味深いのは、現在のヒョンデ及びジェネシスは(これまでの)日米欧の自動車メーカーの製品を露骨に意識したものではなく、同社(ブランド)独自の価値観を追求するようになったこと。

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実際のところ、ヒョンデでは「アイオニック5 N」にてひとつの新しい方向性を確立したとも考えられ(ある意味では他社にベンチマークされている)、マグマにおいては「韓国の活火山をイメージ」したという独自のコンセプトを掲げ、さらには「パフォーマンスだけではなくラグジュアリーさも追求する」という方向性をもっています。※ジェネシスのコンセプトは「大胆、進歩的、そして韓国らしさ」である

そこでこのジェネシス マグマ レーシングについてですが、10年以上にわたりヒョンデが行ってきたモータースポーツでの経験を活かし、2026年にはWEC、2027年にはIMSAシリーズに参戦する予定だと説明されています。

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ジェネシスは2025年にLMP2からモータースポーツ活動をスタート

加えて、耐久レースの伝説的なチームであるオレカ・モータースポーツとIDECスポーツのサポートを受け、フランスのポール・リカールサーキットを拠点に活動することについてもアナウンスされており、2026年の本格参戦に先立ち、2025年にはLMP2カーでヨーロピアン・ル・マンシリーズにエントリーし、元F1ドライバーのローガン・サージャント、ジェイミー・チャドウィック、マティス・ジョーベールがドライバーを務めることについても発表済み。

その後2026年には満を持してル・マン・デイトナh(LMDh)クラスにて戦うということになりますが、ここではアキュラ、BMW、キャデラック、ポルシェなどのプレミアムブランドが参戦しており、このカテゴリでいい成績を残せれば、今後の市販車販売を大きく伸ばせる可能性を秘めています。

そして今回発表されたGMR-001 ハイパーカーについても(規定に沿ったうえで)ジェネシスの市販車が持つ特徴的な縦型ヘッドライトを取り入れたデザインを行っており、ブランディングを強く意識したデザインに。

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なお、ちょっと前までは、同じ自動車メーカーであっても「市販車と(プロトタイプ)レーシングカーとの間にはデザイン的共通性が見られず」、おそらくは同じ会社といえど”別組織”によって完全に隔離されて運営されていたのだと思われ、しかし近年では(ジェネシスのように)強くマーケティングを意識したうえでのレース参戦がなされており、よってキャデラック、フェラーリ、ランボルギーニなどは「市販車との関連性を強く連想させる」デザインを採用していますね(市販車部門とモータースポーツ部門との連携が強くなり、双方で同じデザイナーが手腕をふるうケースもあるのだと思われる)。

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参照:GENESIS

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