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ケーニグセグがまたもや非常識ぶりを発揮!「半活火山から採取した物質で合成燃料を作り、内燃機関を存続させる。名付けてヴォルカノールだ」

2021/06/18

ケーニグセグ・ジェスコ

| カーボンニュートラルなだけではなく、走行することで「大気を浄化」できるようだ |

ケーニグセグだけに、おそらくは実用化するだろう

さて、ダイレクトシフトや「樹脂を使用しない」カーボンファイバーなど、独自の技術を追求し続けるケーニグセグ。

今回はなんと「半活火山から採取した物質から作り出したバイオ燃料を使用する可能性がある」ことが明らかに(クリスチャン・フォン・ケーニグセグCEOは、”できないこと”は言わないので、おそらく実現しそう)。

その名は「ヴォルカノール」

ケーニグセグCEO、クリスチャン・フォン・ケーニグセグ氏によると、このバイオ燃料は「ヴォルカノール(Volcanol)」と命名され、半活火山から排出される物質をメタノールに変換することで生成されることになり、これを内燃機関に使用すれば「排気ガスが大気よりもクリーンになる」とのこと。

加えて、この燃料を使用して(発電施設で)大規模発電を行い、その電力を輸送用の船舶などに供給するという壮大な構想を持っているそうですが、まさにこのあたりは「鬼才」クリスチャン・フォン・ケーニグセグならでは。

なお、ポルシェは内燃機関を生き残らせるために「Eフューエル」と呼ばれる合成燃料を開発しており、こちらも実現できれば「EVよりもクリーンなクルマを作ることができる(エンジンを使用している間に大気中の粒子を浄化することができる。EVは大気を汚さないが浄化もできない)」とも主張しています。

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そのほか、ポルシェと同じくフォルクスワーゲングループに属するベントレーも合成燃料の研究を進めていますが、これらが実現できれば「内燃機関が将来に渡り存続する」ことも夢ではないのかもしれませんね。

ただ、ポルシェの場合、「実用化までに10年」「実用化できても、合成燃料の価格はガソリンの2倍」だとも言われ、現時点ではまだまだ「雲をつかむような話」。

ただしいくつかの自動車メーカーが手を取り合い、内燃機関存続のために共同して合成燃料を開発し、そして実用化して輸送や供給網を整えることができるのならば、少し話は変わってくるのかも。

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ケーニグセグは電動化も忘れない

なお、ケーニグセグも合成燃料の実現がまだまだ先だと考えているのか、来たるべき(直近の)電動化時代に合わせるべく超高電圧バッテリーの開発も進めており、そのためにはテスラの元幹部で、米国ネバダ州と上海にあるテスラ社の工場(ギガファクトリー)建設を指揮したエバン・ホレツキー氏を獲得済み。

これによって強力に電動化を進めることになりそうですが、ケーニグセグはすでに優れたエレクトリックパワートレーンを持ち、豊富な資金を獲得しているだけに今後にも期待がかかります。

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クリスチャン・フォン・ケーニグセグによると、「不可知性とは、その時々で、またモデルごとに、最も理にかなったものを混ぜ合わせるということであり、私たちは、伝統的な燃焼技術にとらわれているわけではない。私たちが開発した技術は、市場で見たことのないような次世代のものであり、また次世代の電動化技術でもある。これらの技術を興味深い方法で組み合わせることで、私たちの製品を際立たせ、環境への影響をできるだけ少なくしながら、できる限り競争力を高めることができるようになる」とのこと。

たしかにケーニグセグのクルマは「ジェスコ(5リッターV8)」「レゲーラ(700馬力のエレクトリックパワートレーンを核にしたハイブリッド)」「ジェメラ(2リッター3気筒+ハイブリッド)」ともそれぞれ異なるパワートレーンを使用しており、ケーニグセグにとっては「ヴィジョンを達成することこそが目標であり、そのためにパワートレーンにこだわるのはナンセンス」ということなのかもしれませんね。

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参照:Bloomberg

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