■旅行/外国ネタ■

万里の長城(慕田峪)へと行ってきた。息を呑む絶景、そしてあまりに急な坂に階段、あるいは観光客を待ち構える猫さん(後編)【動画】

万里の長城(慕田峪)へと行ってきた。息を呑む絶景、そしてあまりに急な坂に階段、あるいは観光客を待ち構える猫さん(後編)【動画】

| 正直、万里の長城など「歩くだけ」だとタカをくくっていたが |

「体力切れ」でへたり込む人も多数

さて、万里の長城「後編」。

前編では万里の長城の入場、そしてケーブルカー(リフト)を使用して実際に万里の長城へと入場するところまでを紹介しましたが、ここからはその見事な建造物、そして景色を見てみたいと思います。

北京から万里の長城(慕田峪長城)へ。今までの人生の中で見たもっとも壮大な景色のひとつ、そしてまさかの「猫づくし」。実際の万里の長城の登り方や様子など(前編)
北京から万里の長城(慕田峪長城)へ。今までの人生の中で見たもっとも壮大な景色のひとつ、そしてまさかの「猫づくし」。実際の万里の長城の登り方や様子など(前編)

| まさか万里の長城がこんなに「歩くのが困難な」建築物だとは | 今まであまり興味はなかったが、人生において一度は見ておく価値はある さて、今回の北京訪問の目的の一つ、「万里の長城」へ。 北京から登る ...

続きを見る

万里の長城:よくこんなモノを昔の人は作ったな

まずは前編の続きにて、ケーブルカーを降りて「入場口」へ来たところ。

あまりの並外れた絶景にみな心を奪われてしまいテンションがMAXになっている人が多く(ぼくもそうである)、ここで最初の撮影を行う人が多いために「渋滞」してしまうのですが、この先にはいくつも撮影スポットがあるので、「まず先に」進んだほうがいいかもしれません。

DSC00155

そして最初のチェックポイント、「6」へと向かい、ここはけっこう狭い階段となっています。

DSC00158

「6」はこんな感じの小屋っぽい建物(詰所あるいは関所)になっていて、ここが「1-5」「7-23」へと行く分岐点。

帰るときもこの「6」に、戻ってくる重要なポイントです。

DSC00162

ぼくは(時間的都合もあり)「1-5」方面を選択しましたが、「7-23」はこんな感じ。

画像を見ると緩やかに見えるものの、実際にはこの「7-23」はかなりな「難所」だそうで、「はしごを登り降りするような」角度で昇降せねばならない場所も(何箇所か)あるのだそう。

DSC00163

ぼくが行く「1-5」はこんな感じ。

「6」から出発し、「5」へと向かいます。

DSC00160

途中の詰所から見る風景や・・・。

DSC00165

壁の隙間から見る風景もまた格別。

DSC00161

詰所の中はこう。

いくつかある詰所によっては、はしごを使用して「詰所の屋根」に登ることも可能です。

DSC00161

雰囲気的には行程の40%くらいが階段という印象で、ぼくはてっきり「(ネット上にあふれる写真から推測し)なだらかに石畳の上を優雅に散策する」程度だと考えていたものの、実際にはかなりハードな道のりです。

DSC00169

そしてところどころ登場するのが猫さん(すごい威厳を感じる)。

DSC00171

それにしても、これだけ高い場所によくこれだけの建造物を作ったなと感心させられ、いかに当時の中国が強大なパワーを持っていたかを思い知らされますね。

万里の長城は「東は河北省の山海関から、西は甘粛省の嘉峪関まで続く」総延長約21,196.18kmの建築物で、壁面の高さは平均約6〜9メートル、幅は平均約4.5〜6メートル。

DSC00177

建築開始は紀元前7世紀頃で、当時の諸国がお互いや北方の異民族に対する防衛のために個別に城壁を築き始めたのが始まりだとされ、現在の形になったのは、紀元前221年に中国を統一した秦の始皇帝が、それまでバラバラに築かれていた城壁を大々的に修築・連結させ、北方遊牧民族(特に匈奴)の侵入を防ぐための巨大な防衛線としたことに端を発すると記録されています。

DSC00174

現在、ぼくら観光客が目にする、石やレンガで造られた堅牢な長城の大部分は明の時代(14世紀〜17世紀)にモンゴルなど北方民族の侵攻に備えて大改修・築造されたもの。

DSC00181

なお、その目的は単なる軍事防衛だけでなく、以下のような多機能なインフラとしての役割も持っていたようですね。

  1. 軍事防衛線: 北方民族の侵入に対する抑止力、監視、迎撃
  2. 交通・交易の管理: 関所(嘉峪関、山海関など)での人や物資の通行管理、課税、シルクロードの統制
  3. 情報伝達: 望楼(烽火台)を利用したのろし(狼煙)による高速な緊急通信
  4. 王朝の象徴: 広大な領土を統治する国家の権威と統一の象徴
DSC00178

途中には詰所の域を超え、「家」のようになっている場所があったり・・・。

IMG_2356

かなりきつい階段も。

IMG_2367

ここは見張り台のようなところ。

IMG_2397

階段が急すぎて(ほぼ崖といった感じ)手足を使って上り下りしなくてはならないような場所も存在します。

IMG_2395

来た道をそのまま戻りますが・・・。

IMG_2389

正直、上りよりも下りのほうが神経を使うところが多く、けっこうな時間を要するという印象。

IMG_2357

階段が急すぎるので正面を向いて降りることができず、体を横向きにして階段を降りる人、上りの途中で体力を使い果たし、へたり込んでしまう人も。

なお、入場者の9割くらいは白人といった印象で、アジア人は「非常に少ない」ようですね(もう一方の八達嶺は中国人はじめアジア人が多いと聞く)。

IMG_2403

そしてまた猫さん登場。

IMG_2379

猫さんはあちこちに待機していて、観光客からいろいろな食べ物をもらっているもよう(ぼくは携行していた月餅をあげてきた)。

DSC00180

万里の長城から「退場口」まではこうやって降りる

そしてここからは「退場」編。

下の退場口にまで降りる方法は「徒歩」「ケーブルカー」「トボガン」の3つがあり、「徒歩」は除外するとして、上りの際にケーブルカーのチケットを購入していれば「ケーブルカー」「トボガン」どちらでも追加料金無しで降りることが可能です。

今回ぼくは「トボガン(ソリ)」を使用して降りますが、まずはトボガン乗り場に並び・・・。

DSC00188

ひたすら順番を持つことに。

DSC00197

トボガンはこんな感じ。

DSC00195

操作はレバー1本のみで、何もしないと「ブレーキ解除」となって前に進み、レバーを手前に引くとブレーキが掛かるという仕組み。

DSC00200

途中結構なスピードが出るところもありますが、「渋滞」することもあるため、前を行く人と適切に距離を空けつつ走行すると良いかと思います。

IMG_2411

そしてトボガン終点にて降車し(ここでも”トボガン走行中に”自分の写真を撮ってくれており、それを販売する場所がある)、退場口まで降りてくるとすんごい人出となっていて、どうやら時間があとになればなるほど人が増えるのだそう。

ぼくは朝8時に北京市内を出発して10時前にここへ到着し、そこから入場していますが、それでも入場やトボガンの乗車に「待ち時間」が発生していて、よって時間を有効に使うならば、もう少し早く到着するように予定を組むと良いかもしれません。

DSC00204

あとはチャーターしたクルマ(テスラ・モデルY)に乗って1時間半ほどかけてホテルへと戻ります。

ちなみにですが、道中には「地域の名産品(魚やフルーツ、野菜)」を提供するレストランが多数あり、ドライバーによると「けっこう美味」とのこと。

IMG_2446

万里の長城に行く際にはこんなことに要注意

なお、万里の長城の訪問に際しては特段の注意を必要とせず、比較的安心し安全に楽しむことができますが、念の為に注意事項をまとめると以下の通り。

  1. 防寒具を忘れずに:標高が高く(最高で1,000メートル超)まちなかに比較して気温が低く、寒さをしのげる場所がないため、季節によっては防寒具が必要
  2. 動きやすい服装で:当然ながら歩きやすい(できるだけグリップする)靴、肌が露出しない(膝や肘をつくこともあるので)服装がベター※虫もいるので要注意
  3. 水分、カロリー補給のための食品:入場前には飲食可能なお店や売店がたくさんあるものの、万里の長城に入ってしまうと飲食店や売店がないので「自己責任」で用意する必要あり
  4. トイレは事前に:こちらも入場してしまうとトイレがないため、トイレを事前に済ませておく、そして体を冷やさない、入場前に水分を取りすぎないなどの対策が必要
  5. 事前予約を忘れずに:予約無しでの入場はできないので、必ず事前に予約が必要。加えて入場時にはパスポートと予約番号(予約時にもパスポートが必要)を照合するのでパスポートも入場に必要
  6. スマートフォンの「脱落」対策:ケーブルカー、トボガンほか、「スマートフォンを落とすと回収できない」状況があるため、スマートフォンの落下対策があったほうがベター
  7. 【重要】猫さんのおやつ:猫さんが観光客を待ち構えているため、おやつを忘れずに

万里の長城(慕田峪)へと行ってきた際の動画はこちら

あわせて読みたい、トラベル関連投稿

ドバイの砂漠をランドクルーザーで走るサファリツアー(後編)。ちょっとこの体験はほかではできず、この景色もほかで拝むことができないな【動画】
ドバイの砂漠をランドクルーザーで走るサファリツアー(後編)。ちょっとこの体験はほかではできず、この景色もほかで拝むことができないな【動画】

| 次にドバイに来たときもまたサファリツアーに申し込んでみようと思う | 「非日常」をここまで感じられるツアーも珍しい さて、ドバイの砂漠をオフロード車で走る「サファリツアー」後編。ぼくが借り切ったの ...

続きを見る

現在「世界で3番目に高い」上海タワー(上海中心)の展望台へ。人類が到達した高みと技術を体験し、記憶に残る景色を見るためにも「行っておいて損はない」【動画】
現在「世界で3番目に高い」上海タワー(上海中心)の展望台へ。人類が到達した高みと技術を体験し、記憶に残る景色を見るためにも「行っておいて損はない」【動画】

| ボクが訪問したときの入場料はおおよそ6,000円くらいである | ただし「一生に一度の体験」だと考えると1日あたりの金額は高くない さて、現在世界で3番目に高い建築物である上海タワー(上海中心大厦 ...

続きを見る

香港へ行ってきた(12)。なんだかんだ言いながら香港ではパチモノ健在、ロレックスやパテック フィリップ、リシャールミルにオーデマ ピゲの精巧なコピーも
香港へ行ってきた(12)。なんだかんだ言いながら香港ではパチモノ健在、ロレックスやパテック フィリップ、リシャールミルにオーデマ ピゲの精巧なコピーも

| 最近は取締が厳しく表立っての販売は行われていないが、リクエストすればどんどん「裏から」登場するようだ | 本物を所有するボクにも一見して偽物だと判別することは難しい さて、香港といえば「パチモノ」 ...

続きを見る

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

-■旅行/外国ネタ■
-, ,