| けっこうネジが落ちている地域がある |
アウディTTが路上の木ネジを拾い、タイヤに思いっきり刺さるという事案が発生。
誰か刺したんじゃないのかというほどきれいに刺さっていますが、走行した一体は「木ネジの落下が多い地域」で、ぼくはここを走行したときにヤマハ・マジェスティ、日産パオ、ホンダ・エレメント、ポルシェ・ボクスター、その他のクルマでも同様に「タイヤに木ネジが刺さる」という経験が。
ネジが刺さると気持ち悪い音と振動が発生
そのため、そのあたりを走るときには道路の端を避けてなるべく道の中心に近いところを走るようにしていたのですが(路肩によくネジが落ちているので)、その日はうっかりしていて左折時に車を路肩に寄せてしまい、そこで木ねじを拾った模様。
木ネジというのは不思議なもので、道路に落ちているときは「寝ている」はずなのに、タイヤに踏まれると急に「起き上がって」タイヤのトレッド面にブスっと刺さってしまうことがあり、そうなると走行しているときに木ネジの頭が路面を打つ音がタイヤの回転にあわせて聞こえてくることになって(振動もある)、それで「ああネジ踏んだな」とわかるわけですね。
なお、木ねじを踏んだときに気をつけないといけないのが「迂闊にこれを抜いてはならない」ということ。
刺さっているものはついつい抜きたくなるのが人情ですが、これを抜くと、もしこれがトレッド面をタイヤ内部まで貫通していた場合、タイヤ内部の空気がその「抜いた穴」から漏れることに。
そしてその穴はさほど大きくないので一気に空気が抜けることはなく、しかし翌日の朝にクルマに乗ろうとすると「空気が抜けてタイヤがぺしゃんこに」なっている、ということも考えられます(走行中にタイヤのたわみとネジとの隙間から徐々にエアが漏れることも)。
よって、一番いいのは「そのままの状態にしておく」ことですが、そのままの状態で長距離を走ると、ネジの頭だけがぽろりと落ちてしまい、ネジ本体部分は「刺さったまま」に。
そうなると残ったネジを抜くことは難しくなり、タイヤの摩耗とともにネジも擦りてってゆき、一定のところで遠心力によってそれがぽろりと抜けることも。
その場合はその穴から空気が抜けるので、確実にタイヤが潰れることになるわけですね。
とにかく早期対応が必要
一番の解決策は最寄りのオートバックスやタイヤ館などカー用品販売店、タイヤ専門店を検索し持ち込むことで、そこで状況を見ながら「パンク修理」か「タイヤ交換」かを判断すればよいかと思います。
仮にネジが太く長く、これがタイヤのスチールベルトやカーカスを貫通している(そしてスチールベルトが破損している)場合は「修理したとしても」将来的にバーストの可能性があり、そして高性能車の場合はよりタイヤに掛かる負担が大きいので「修理よりもタイヤ交換」が良さそう。
なお、タイヤの構造はこういった感じ(ダンロップのホームページより)で、抜いたネジがベルトを貫通しているような長さであれば、「ちょっとヤバイい」と言えます。
なお、今回抜いたネジを見ると確実にスチールベルトを抜けている長さですが、太さがそんなに無いこと、タイヤがまだ新しいことを考慮し(そしてTTはそこまで速度は出ないのでタイヤに負担はかからない)、「パンク修理」を選択。
ただし、これが「タイヤがもう交換時だったり」、ポルシェやランボルギーニといった高速にて走行する車である場合は「迷わずタイヤ交換」を選びます。
早速修理してみた
なお、今回タイヤの修理をしてもらったのはタイヤ館。
修理にあたってはまず木ねじを抜き、そこからいったん木ねじのサイズを確認してから(あまりにネジが太いと”タイヤ交換”を考え無くてはならない)穴と空気漏れを確認し、その後にその「穴」へと修理用のゴムと接着剤を突っ込んで表にはみ出たものをちょん切る、という流れ。
ホンダ・エレメントの場合は「三箇所」この方法で修理を行い、その後2万キロほど走行したものの問題はなく、今回も「まあ大丈夫だろう」と考えたわけですね。
なおパンク修理には「内面修理」と「外面修理」があり、内面修理はタイヤをホイールから外す必要がありますが、より「確実」。
今回は穴もさほど大きくはなく、「点」でしか穴が開いていないことから内面修理を選択しています(修理方法についてはタイヤ館のホームページに記載がある)。
ちなみにアウディTTの適正空気圧は「2.4」ですが、4輪の空気圧を測ってもらうといずれも「1.7」。
けっこうエアが抜けていたということになり、それによってタイヤがたわんで「木ネジを拾いやすくなった」可能性があるのかもしれません。