ドイツのチューナーなのにアルファロメオ4Cのカスタムが得意中の得意
ドイツのチューナー、Pogea Racing(ポゲア・レーシング)がアルファロメオ4Cのカスタムを公開。
ポゲア・レーシングはこれまでにも何台かアルファロメオ4Cのカスタムを公開していますが、それぞれに名称が与えられ、今回のモデルはその名を「ゼウス(ZEUS)」と命名されることに。※過去には「ネメシス」「センチュリオン」といったチューンドカーをリリース
アルファロメオ4C「ゼウス」の0-100キロ加速は一気に1.1秒短縮、3.4秒へ
なお、面白いのは今回エンジンについて「そのパワーアップが控えめ」なこと。
これまでポゲアレーシングは「477馬力にまでチューンした」アルファロメオ4C"ネメシス"を公開したことがありますが、この「ゼウス」は外観のアップデートがメインで、1.75リッターターボエンジンは240馬力から346馬力へと「126馬力のみアップ」。
なお、このパワーアップについてはターボチャージャーの交換とエキゾーストシステムの交換によって達成され(もちろんECUも変更されていると思う)、エキゾーストシステムそのものはステンレス製、そしてテールパイプはカーボン製。
これによって0-100キロ加速は1.1秒向上し(もとが軽量なので、ちょっとパワーアップするととんでもなく速くなる)3.4秒に、そして最高速度は304km/hへと向上しています。
さらに驚くのは「軽量化」で、もともと内張りもほとんどないというアルファロメオ4Cを100キロ以上も軽量化しており、その重量は「まさかの」904キロに(実際にアルファロメオ4Cを見るとわかるが、そんなに軽量化できるところはなく、この数字は驚きでしかない)。
POGEAレーシングによると、この軽量化は「カーボンファイバーの多用」によって達成されたとのことですが、もともとアルファロメオ4Cはカーボンで作られている部分が多く、かつボディ外板も樹脂が大半であり、それを考えても「いったい、どこをどうやったのか」不思議です。
なおホイールはフロント18、リア19インチ(ノーマルと同じ)で、面白いのは「純正のデザインを踏襲した意匠を持つこと」。
カラーも純正と同じガンメタリックで、見ようによっては「純正のまま」にも見えますね。
ただしこのホイールは「超軽量(重量は不明)」だとされ、軽量化に貢献しているのは間違いなさそう。
なお、サスペンションはKW製で、大きく車高が落とされています(ポゲアレーシングによると、ロールセンターは5センチ下がっている)。
もちろんそこまで車高を下げると日常の使用にも支障をきたすことになるものの、ポゲアレーシングは油圧式の「フロントリフター」を仕込んでいると公表しています(その分重量は増える)。
アルファロメオ4C「ゼウス」のインテリアはこうなっている
このアルファロメオ4Cゼウスの外装は「ほぼ総入れ替え」で、エンブレムやホイールセンターキャップも「POGEA RACING」ロゴを持つものへと入れ替えられていますが、インテリアについてもやはり「総張替え」レベル。
使用するレザーは高級車に用いられるナッパレザーを採用し、ボディカラー同様に「ベイビーブルーとオレンジ」が効果的に使用されています。
なお、オレンジアクセントはランボルギーニ、パーフォレイテッド(穴あき)レザーはポルシェにインスパイアされたものだそうですが、上品ささえ感じられるインテリアとなっていますね。
こうやって見ると「100キロの軽量化を達成した」クルマとは思えないほどで、インテリアは純正よりもずっと豪華に(オーディオシステムもアップグレードされている)。
シートの座り心地も良さそうで、切り返しやパイピング、コントラストステッチなど様々な手法が用いられています。
今回、ポゲアレーシングはこの「ゼウス」を10台のみ生産すると発表しており、すでに3台は生産されて納車済み。
価格は一台あたり「620万円」だとアナウンスされており、一瞬「なんでこんなに安いの」と思いましたが、どうやらこれは「ベースとなる車両抜きの、カスタム費用のみ」のようですね(つまり車両を入れると1500万円くらいになる)。