| おそらくこれを扱えるドライバーはそう多くはないだろう |
かなりのレアカー、「ノーブルM12 GTO-3R」の中古物件が登場。
ノーブルは1999年にイギリスで設立された自動車メーカーで、主にスーパーカーを製造しています(マーコスやジネッタに近い性格を持つ)。
その第一弾はM10、第二弾がこのM12 GTOということになりますが、このM12 GTOはノーブルを一気に有名にしたエポックメイキングなモデル。
イギリスの自動車メーカーには共通性がある
自動車メーカーといえども、ノーブルはイギリスによく見られる「バックヤードビルダー」的性格を持っており、よってM12 GTO-3Rのエンジンは自前ではなくフォードから購入した3リッターV6。
これをミドシップにマウントし、かつツインターボ化して360馬力を発生させるという手法を用いています(トランスミッションは6速MT)。
自前のシャシーとサスペンションに他社製のエンジンを載せるというのは、ロータスやアリエル等、他の英国スポーツカーメーカーも伝統的に採用してきた手法であり、「イギリスの自動車メーカーにおける一つの特徴」。
そしてもうひとつの「イギリスの自動車メーカーの特徴」は、そのメーカーの中で「似たようなクルマばかりを作る」というもので、これはランドローバー(オフローダーのみ)、ロータス(スポーツカーのみ)、マクラーレン(スポーツカーのみ)、そしてアストンマーティンなどにも共通する傾向です(一方でドイツや日本の自動車メーカーはフルラインアップ化する傾向にある)。
さらにもうひとつの、イギリスの自動車メーカーならではの傾向として、「とにかくシンプル」。
一部ジャガーやアストンマーティン、ロールスロイスなど、この傾向が当てはまらないブランドもあるものの、やはりロータス、アリエル、マクラーレンなどは「シンプル」。
ただ、シンプルという言葉を、「一つの目的のため、他を切り捨てた」と考えると別の見方もでき、イギリスのスポーツカーメーカーは「速く走るために」シンプルでになり、ロールスロイスやジャガーは「高級さを追求」するためにコストを顧みずゴージャスになったとも言え、その観点から見ると「考え方は同じ」(とにかくイギリス人は妥協を許さないということか)。
そしてノーブルも「まさにイギリスらしい」メーカーだということになりますが、これまでに発売したM10、M12、M400、M15、M600も同じように「速さだけを追求したクルマ」(M600だと、0-100キロ加速3.0秒、最高速度は362km/h)。
さらにこのノーブルM12 GTO-3Rはいくつかの改造が施され、オイルパンガードやオイルクーラーの追加、Blitz製のブローオフバルブ、インタークーラー、ワンオフのエキゾーストシステムなど。
つまり前オーナーは「速さのために割り切った」ノーブルをさらに走り志向にカスタムしたということになりますね。
年式は「2004」なので、すでに製造から15年を数え、走行距離は22,530キロ。
0-100キロ加速は3.3秒だとされますが、これは現在でも「かなり速い」部類。
しかもこのタイムをMTで出しているということを考えると、「相当に速い」と言えます(仮にデュアルクラッチ搭載であれば、2.7秒くらいは出せるかも)。
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