| 製造されたのは2台のみ、新車コンディションへとレストア完了 |
ポルシェ・スペシャリスト、そして伝統あるレーシングファクトリーとして名高いカネパ。
これまでにも数々のレーシングカーを販売していますが、今回は「もっともクレイジーなシボレー・コルベット」を売りに出すことに。
これは1976年のNART(=North American Road Racing)のレギュレーションにあわせて作られた競技用車両で、当時制作したのはジョン・グリーンウッドとボブ・ライリー。
ポルシェのスペシャリストが959をレストア&カスタムして50台のみ限定発売!「カネパ・ポルシェ959リイマンジンドSC」
生産されたのはわずか2台で、これは(当時の)コルベットっぽい雰囲気を持つものの、NASCARへと参戦するマシン同様に中身は完全に市販車とは別モノ。
シャシーは2インチのクロモリパイプを組み合わせて作られ、その上にコルベットを模した「ガワ(おそらくFRP)」を被せた仕様を持っています。
実際にこのコルベットは1978年のIMSAシリーズを走っており、その際のドライバーはJLPレーシング所属のジョン・ポール。
ただし当時はポルシェ935がレースを圧倒しており、ベストリザルトは「2位」。
その後JPレーシングはこの車体をT&Dレーシングへと売却したという記録が残っています。
そしてT&Dレーシングはこのコルベットを1981年のデイトナ24時間へとエントリーさせるも完走できず。
1982年にも出走したそうですが、残念ながらこの年限りで引退となったようですね。
その後カネパがこの車体を入手することになり、オールアルミ製V8エンジン含めてコンクールコンデイションへとレストアを行うことに。
見たところ、ボディはもちろん金属製のパーツまでもが美しくレストアされ、まさに「たった今、完成して工場から出てきたばかり」のような輝きを放っています。
当時のマーキングも再現され、IMSA GTクラスのステッカーもそのままに。
こちらは「もっともクレイジーな」コルベットのインテリア。
けっこうスイッチ類がたくさんあるようですね(運転席と反対側のダッシュボードにもスイッチが並ぶ)。
ほとんどのパーツは新品同様ですが、ステアリングホイールのみは年代を感じさせる状態となっていて、これはもしかすると「(当時を物語るパーツを残すという)ノスタルジックな」理由かもしれません。
シートは新品同様、そしてハーネスはシンプソン製。
フレームはもちろん、タンクやホースも新品のように見え、実際に一部樹脂製パーツは新品を用いていそうです。
販売価格については表記がありませんが、その価格はもちろん、どんな人が買ってどういった用途に供するのかも気になるところですね。
VIA:Canepa