| 株価はほぼ底値だと思われ、今買っておけば後々大きなリターンを得られる可能性も |
さて、厳しい状況が続くアストンマーティン。
会社のオーナーそしてCEOも変わって新しい一歩を踏み出していますが、今のところ唯一の希望が新型SUV「DBX」。
これが売れるか売れないかで大きくその運命が分かれるものだと思われ、うまく行けばランボルギーニのように「販売台数が倍」となる可能性も。
ただし現在のところ「DBXの受注が好調」という話も聞かれず、そのために不安要素を拭いきれないのもまた事実だと思います。
アストンマーティンはメルセデスAMGとの協業を延長
なお、アストンマーティンはメルセデスAMGと(10年くらい前に)提携関係を結んでおり、そのパートナーシップ締結後に誕生したのが「DB11」。
パートナーシップの範囲は「エンジン、トランスミッション含む駆動系」から「電装系」にまで幅広く及ぶと見え、実際にDB11のインターフェースは一部メルセデスAMGを思わせるものへ。
それによって大きく信頼性が向上したこともまた事実であり、DB11のヒットによって成長に転じたのも記憶に新しいところです。
ただし(当時)アストンマーティンが考えていたのは、このメルセデスAMGとのパートナーシップは「立ち直るまで」の暫定であり、一定のところでメルセデスAMGとの関係を断ち切る、というもの。
実際にアストンマーティンは自社でV6ツインターボエンジンを開発しており、これをメルセデスAMGより供給を受けた「V8と置き換える」計画を持っていたようです。
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しかしながらその後コロナウイルスの影響にて一気に業績が傾き、カナダの富豪であるローレンス・ストロール氏の出資を受け入れ、その後まもなくCEOがアンディ・パーマー氏からメルセデスAMG出身のトビアス・メアース氏へ。
この人事については謎が多く、メルセデスAMGの意思が絡んでいたのかどうかは不明であったものの、今回メルセデスAMGとアストンマーティンが「新しく、戦略的かつ技術的パートナーシップ契約を締結した」と発表したことを鑑みるに、どうやらトビアス・メアース氏は「メルセデス・ベンツの意向によって、アストンマーティンへと送り込まれた」と考えるのが妥当かもしれません。
アストンマーティンは明日への切符を手に入れる
なお、今回の「さらに範囲を拡大した」パートナーシップ締結によって、アストンマーティンはメルセデス・ベンツの持つエレクトリックパワートレイン、ハイブリッドユニットを使用できるようになるといい、今回の動きによりアストンマーティンの未来が大きく開けたと考えることもできそうです。
そしてもうひとつ驚かされるのは、メルセデスAMGがアストンマーティンの株式を、今後3年間かけて買い進むということ。
現在メルセデスAMGはアストンマーティンの株式2.6%を保有していますが、数年前に報じられたところでは「アストンマーティンとのパートナーシップは、メルセデスAMGの持つ技術をアストンマーティンに販売するというものであって、それ以上の提携、買収は考えていない」。
ただし最新の報道だとメルセデスAMGは(アストンマーティンの)株式を20%まで買い進むとされ、さらにメルセデスAMGのCEOをアストンマーティンへと送り込んだということを考慮するに、「メルセデスAMGがアストンマーティンを事実上の子会社化」する可能性がない、とも言えそう。※同時にアストンマーティンもメルセデスAMGの株式を追加で購入し、「持ち合い」関係が生まれる
ただ、メルセデスAMGとアストンマーティンはパフォーマンス的に、そしてモータースポーツ上においても競合する部分が多く、今後それらをどう整理してゆくのかも気になるところですね。
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