| 正直、この車体重量はにわかには信じがたいことではあるが |
もしもこのスペックが実現できるのであれば、それはそれで価値が非常に高いクルマになりそうだ
さて、ニュージーランドを拠点とするロディン・カーズがサーキット走行専用ハイパーカー「FZERO」の生産を開始する、と発表。
これはおよそ3年ほど前に計画が発表されていたものですが、そこからずっと開発を続け、ついに生産(27台限定)にまでこぎつけたということになりますね。
ちなみにこのロディン FZEROの最高出力は1159馬力、ダウンフォースは最大で4,000kgにも達するそうで、おそらくこれは購入可能なクルマの中では「最強」かもしれません。
ちなみに市販車だとアストンマーティン・ヴァルキリーの1,800kgが最強だとされ、レーシングカー(サーキット走行専用モデル)だとGMA T.50ニキ・ラウダのダウンフォースが1,500kg、今年のグッドウッドにて最速記録を叩き出して世界中を驚かせたマクマートリー・スピアリングでは2,000kg、アストンマーティン・ヴァルキリーAMR Proが3,600kgだと言われています。※グループCカーでも3,500kgくらいだとされている
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ロディン FZEROの受領はわずか698kg
ただ、そこで驚くのはまだ早く、このロディン FZERO の車体重量はなんと698kg。
出力が1,159馬力なのでパワーウエイトレシオは0.6ということになり、ブガッティ・ボライド(ボリード)の0.9よりも優れた数値を持っており、これまたお金で買えるクルマとしては「世界最強」かもしれません。
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ちなみにこのロディン FZEROのオディサイズは全長5,500ミリ、全幅2,200ミリなのでかなり大きく、ロールス・ロイス・カリナンの全長5,340ミリ、全幅2,000ミリよりもずっと大きいクルマといえばそのサイズ感がわかるかと思います。
ちなみにFZEROの車体はすべてカーボンファイバーにて成形されているといい、このカーボンは自社製だとアナウンスされています。
ロディン FZEROはハイブリッド
そしてこのFZEROに積まれるのはロディンとニール・ブラウン・エンジニアリングが共同にて製作した4.0リッター・ツインターボV10で、このエンジンの重量はわずか132kgにとどまり、これまでで最も軽量かつコンパクトなV10として設計された、とのこと。
ちなみにですが、GMA T.50の4リッターV12エンジン本体は80.5kgしかなく、FZEROのエンジンはこれより重いということになるものの、日産GT-R(R32)に積まれていたRB26DETTの255kgと比較するとかなり軽い数字でもあります。
そしてこのエンジンには174馬力を発生するハイブリッドシステムが搭載され、これとあわせてシステム合計1,159馬力になる、というわけですね。
トランスミッションはリカルド社製の8速、そして3Dプリントされたチタン製のケースを備えているためにギアボックス自体の重量はわずか66kgに抑えられているといい、パワートレインとしてはエンジンとトランスミッションをあわせて約200kg、そしてこれにハイブリッドシステムが数十キロプラスされても300kg以下ということになりそうです。
このほか、フロントとリアには380mm径のカーボン製ブレーキディスクと、フロント6ピストン、リア4ピストンのチタン製キャリパーを装備しており、このブレーキはハイブリッドシステムの回生ブレーキにも対応しているとアナウンスされています。
ちなみにホイールサイズはOZ製の18インチ(特注)で、フロント300mm、リア360mmのワイドタイヤが装着されることに。
そしてこのロディンFZEROは上述の通り「最大で4000kg」のダウンフォースを発生させ、しかしこれは「時速何キロで」発生させるのかについては言及がなされていない状態です(最高速度は360km/h)。
ロディンFZEROはF1マシンよりも速くサーキットを周回できるように設計されているといい、その創設者であるデイヴィッド・ディッカー氏は「ロディンFZEROは、車両性能における究極の高みを物理的に表現したものです。ルールに縛られることなく、より軽く、よりパワフルに、そしてより大きなダウンフォースを生み出すことが可能です。私たちが直面する唯一の制限は物理法則ですが、私たちはそのリミットを極限まで高めてきました。世界中のサーキットで、考えうる限り最も強烈なドライビングエクスペリエンスを提供することを楽しみにしています」と語っています。
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